30.熱が覚めたら ページ30
「やっと起きた、学校着いたよ」
「え?」
状況を理解するのにある程度の時間を要した。
ここはどこ、私は誰、そして今のは。
………あ、全中からの帰り道だ。
そしてあの鈴の音みたいな声はさつきちゃんの声で、凄い圧力を感じた声が赤司君。
あ、なるほど〜!
「ごめん、また寝ちゃってたんだね」
そう言いながら重たい体を起こした。
リラックス状態にいたためか、中々の重力を感じる。
「白雪ちんめちゃくちゃ寝るの好きだよね〜」
「夜更かしが好きなだけだろ」
紫原君や青峰君が色々言ってくるけど流石にツッこむ余裕が無い。
何を隠そう、いや、隠すことも別に無いんだけれどもさ、今日は全中の決勝戦の帰りなんだから。
そういえば何か夢を見ていた気がする。
思い出しそうで思い出せないあの感覚。
むかむかする。
いや、こういうのはむしろ思い出さずにそっとしておくのが吉である。
私の経験上そんな気がする。
ていうかそれよりも全中。
結果は言わずもがなもちろん優勝した。
元々知ってたとはいえドキドキわくわく、すごく面白い試合だった。
特に緑間君のスリーポイントシュートと、青峰君のアクロバティックなシュートは声が出た。
そして帰り道はいつものようにコンビニに寄って、またまたいつものようにアイスを食べて帰った。
ちなみに、なんとあの紫原君がまいう棒をくれた。
驚きが顔に出過ぎて固まってると「何、いらないの」なんてちょっと不貞腐れてて可愛かったお話を後日したいと思っている。
「じゃ、またね!ばいばい!」
「うん、さすがに今日は早く寝るんだよ?」
「はーい、気をつけます」
そんな会話をして小町とも別れて、私は帰宅したのだった。
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天 - 凄く面白いです!更新頑張ってください! (2020年11月20日 16時) (レス) id: e6de3d2e77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しお | 作成日時:2020年7月5日 18時