3.こじ開けた記憶の扉 ページ3
大事をとって病院から帰ってきたあと私は子供部屋で色々な玩具がある中、深く考え込んでいた。
「宮下しおり…黒バス…」
どうしよう何度考えてもこれは私の前世の記憶だと思う。
そして私は
「悪役…?」
そう。
白雪Aなんて名前同姓同名は確かにたくさんいるかもしれない。
それでも考えると、聞いたことない歌(まあ黒バスの主題歌)、それに近所にストバスコートがたくさんあること、そして私の今の名前。
思い出すもの全てが前世書いていた夢小説や黒子のバスケの世界と全く同じなのだ。
それも夢小説に至っては悪役の方で。
少しパニックになってから数分、ついに順応し、どうしたものかとこれからについて考えていた。
もし、私があの夢小説の悪役ならば私はカッターキャーをしてキセキのみんなに嫌われ道を辿るのだ。
カッターキャーとか痛そうでしたくないしキセキのみんなにも嫌われたくない。
「あれ…てかAって超ぶりっ子で幼なじみの夢主のこと陰でいじめてたんだよね…」
「んで、中学でキセキと仲良くする夢主ちゃんに腹を立てていじめて最終的にはカッターキャー」
だったら別にしなければよくない…?
普通に過ごせばいい気がしてきた。
だがここで1つ問題なのが主人公補正というものだ。
主人公補正がなければ私はまだ救いようがある。
だがそういうものがあれば私は悪女になってしまう可能性が高い。
うーんと頭を捻っていると1ついい案を思いついた…かもしれない。
主人公補正がかけられないほど仲良くすればいいのだ。
要は信頼関係を築く。
そうすれば私がいじめたことになったとしても守ってもらえる。
うん、そうしよう。
夢主ちゃんは確か小学校の入学式の前日に引っ越してくる。
入学式の日さえ分かればいい。
「おかあさーん!」
うむ。
小学校入学前らしい。
地味に呂律が回ってない感じがいい。
「あらあら、どうしたの?」
お淑やかですごく優しいお母さんだ。
失礼なことを言うがなんでそこからあんなぶりっ子が生まれるのだろうか。
「小学校の入学式っていつー?」
「あれ?言ってなかったっけ?明後日だけど…」
「明後日!?」
しまった。
やばい。
となると夢主ちゃんが来るのは明日。
なんの計画も練っていないではないか。
やばいやばいと内心ダラダラと汗をかきながらお母さんにお礼を言って早足で子供部屋に戻った。
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天 - 凄く面白いです!更新頑張ってください! (2020年11月20日 16時) (レス) id: e6de3d2e77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しお | 作成日時:2020年7月5日 18時