結婚して下さい 【luz】

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Aside


あれからluzくんがよく私の病室に来るようになった



平日の昼間から来るから学校休んでるのバレバレで

私はその度にluzくんを小突くけど



luzくんはにこにこしてAが寂しいだろうからっ

て言うからそれ以上何も言えなくなる



病室から外へ連れ出してくれるluzくんを



いつまでつなぎ止めておけるのだろう



自分がこの世界からいなくなるのが1ミリも怖いわけ

じゃないんだけど


自分がいなくなった世界にいる皆と会えないのがと

てもとても怖い



病室のベットでスマホの時計を見た



｢7月5日...｣



もう5日もluzくんが来ていない



急に不安になって、立ち上がると病室の扉を開けて

廊下に出た



96｢お、A！｣



｢あ、96ちゃん！｣



96｢そうそう、まふからお届けもの〜｣



｢え、まふ？自分から渡せばいいのに(笑)｣



96ちゃんは｢わしもそういったんだけどね〜｣って言

って笑いながらまふから預かったであろう物を渡し

てくれた



可愛い袋だな



さすがまふ、私の趣味わかってらっしゃる



え、と



中身は〜、、、



｢っ？｣



CD？



そして小さくて落としてしまった手紙



あと香水も入っている



香水はとてもボトルが可愛い



まふなりのプレゼントなんだろう



私はにこにこしながらプレゼントを大切に抱えた



｢ふふ、後で見よう〜｣



96｢よかったなA！｣



｢うん、96ちゃんケーキ食べる？お兄ちゃんが持って

きてくれたの｣



96｢たべる！タピオカケーキ！｣



｢あははっ、タピオカケーキは無いかな〜｣









96ちゃんがいなくなった後、まふがくれたCDを再生

した



｢ん？音楽...？｣



手紙を開くとまふの文字で数行書いてあった



｢Aへ。僕にできるのは曲作りくらいしかな

いから、Aのために曲を作りました。曲名は

【春、君がいる】だよ！あとその香水の香りがA

みたいだったからそれもプレゼント！早く一緒に学

校行こうね。まふより｣



私のために作った曲かぁ、いい曲だなぁ



そう思ったら自然とまふに電話をかけていた



ま『もしもし？』



｢あ、まふ！CD聴いたよ！ありがとう！すごいいい

曲だね｣



ま『そ、それ伝えるためにかけてきたの...？』



｢うん、どうしても伝えたくて｣



ま『そっか...』









穏やかにながれる時間に


ずっと身をゆだねたい









私は大切な幼馴染が



私の大きな秘密に気づいていると知らずにいる

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