【あんスタ】自然とお茶会 (ページ8)

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第3話期限ページ8

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先日までの天気と同様、暗い天気が続く中、ただでさえ暗い世に追い打ちをかけるように私に押しかけてきた。

｢聞いているんですか？Aさん。
これで何回目ですか！｣

｢はい！心得ているつもりなんです、茨先輩...！｣

｢"つもり"ですよね！｣

コズプロの事務所内にある一角の部屋に正座させられている私と、目の前に立つ茨先輩。
知らない人が入ってきたら色々と驚かれる光景で。

普段取り乱すことの無い先輩が怒るのは正直に言うととても怖い。

期限越え常習犯の私にさすがに堪忍袋の緒が切れたのか、もしくはそこまで重要な案件だったのか。
恐らく内容的に前者だが。

私が事務所に来てからすぐに真っ黒な笑顔で無言で腕を引いてこの部屋に連れてこられた。

｢あ"ー...。さすがに小便くさかったですかねえ。

しかし、期限を守るのは社会の常識ですよ。
高校二年生とはいえ、この事務所＿＿コズプロに雇われているからには守って頂かなければ｣

｢...おっしゃる通りです...｣

落ち着き始めたが、怖い顔はあい変わらず。

何故、私の周りには正論を言ってくるやつばっかなのだろう...。
正しいから正論なのだが...。常識を弁えろってか。

確か茨先輩は口がよく回り、煽てるのが基本戦術だと聞いているが、んな事はある訳が無い。
現に私は煽てられた事は1度もない。ほんとに。

少しは褒めてくれたっていいのに。
褒めて伸びるタイプなのに。

｢...なんでこう、うちの事務所は常識を知らない馬鹿が多いのか...。特に上層部。

まぁいいです。今回頼んだやつは特に重要なものではなかったので。

しかし、今日渡す仕事はとても、とても、重要なものですから、しっかりとやってくださいね？

あなたの実力を買ってやってるんです、
コズプロにいる以上実力は認めてるんですから真面目にやってください｣

｢は、はい！！

......え？｣

勢いで返事をし、その瞬間茨先輩が部屋から出ていった。

というか、茨先輩が、私を...褒めた...？？

あの、貶すだけの先輩が...？？

その後、あまりの衝撃で数分間、その場から動けなかった。