隠ですが実は柱です。2【鬼滅の刃】

漆拾参ノ話　善逸side ページ29

Aちゃんがトイレに行った後、炭治郎が睨んできた。



Aちゃんに続いて伊之助もトイレに行ったらしい。



どうしたんだあいつ。



…炭治郎も、Aちゃんのこと好きなんだよな。



でもなんで怒ってんだよおおぉ！！

俺なんかした！？！？

いつも炭治郎に怒られてる気がするんだけど！？



善逸「…俺なんかした？？」



炭治郎「Aの気持ちを考えてくれ」



善逸「Aちゃんの気持ち…？？」



炭治郎「音で気づいてないのか？」



善逸「ちょっと悲しい音がした。あと少し苦しそうな嫌な音」



でもそれが何なのかまでは分からない。

Aちゃんは何ていうか、出会った時から不思議な音がする。



炭治郎「それが何なのか考えてみればわかる。…悔しいけど俺にもそれは伝わったよ」



なんでそんな悲しそうな優しい顔するんだよ炭治郎。



善逸「はっきり言ってくれよ」



炭治郎「Aは多分、善逸のことが好きだ。おそらく伊之助のことも」



善逸「……へ？？

いやいやいや！！！」



Aちゃんが俺のこと好き！？！？



いやたしかにいつもちょっとはそうであったらいいなって期待してたけどさッ



さすがにないでしょ……



そうだとしたら……嫉妬してくれたの？？



なんだよそれ……すごい嬉しいじゃんか。



甘露寺「きゃっ！善逸くん、どうしたの！？」



炭治郎「……善逸」



急に涙出てきたんですけど！？俺大丈夫！？！？



まだ炭治郎怒ってるみたいだし！！



炭治郎「(俺だって……。でも俺は長男だ。我慢するんだ。頑張れ俺……)」



A「ど、どうしたの」



善逸「俺が好きなのはAちゃんだよそれ以外ありえないからね！？泣」



A「(良かった……)」



泣いてる俺を見て心なしかAちゃんが微笑んだように見えた。

悲しい音が少しずつ消えていく。



…これって両想いってこと？？



ほんとに？？え、ほんと？え……え？？？



でも伊之助のことも好きって……



善逸「俺負けないからなッ！」



伊之助「やんのか？」



善逸「勝負はこれからだ！！」



伊之助「…やってやるよ」



余裕があるのか伊之助は鼻を鳴らして笑った。



炭治郎「……俺だって……」



炭治郎まで……



甘露寺「(波乱すぎるわ…！！これからどうなっちゃうのかしら！？)」



善逸「Aちゃん！今夜も隣で寝ようね！！」



A「う、うん///」



敢えて「も」を強調させた。俺本気の本気だから。

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