自称婚約者【文スト】【国木田独歩】

そういう趣嗜も好き ページ12

『独歩君の頼みは断れないしね！』

国「は、」

敦「え？」

不束は二丁拳銃を構えると、大きな声で叫んだ。黒い車はもう五十メートル程さきまで進んでおり、徐々に小さくなっていく。

『敦！虎であの車追いかけて！』

敦「へ、あ、はいｯ！！」

ぶわんと風が靡き、半獣化した敦が駆け出す。固まっている国木田を横目に、不束は深呼吸をした。

目を細め、僅かに見える車のタイヤを見つめる。

ﾊﾞｼｭﾝｯ

飛び出した弾は虎を追い抜き、見事タイヤに命中した。空気が抜け、車が回転するのが見える。

不束は「ふぅ」と一息つくと、ガチャリと銃を閉まった。



『いやー当たってよかったよ。敦も追いついたみたいだし、国木田も_____ってどしたの？』

国「おま、名前、」

『え？ああ、最近読んで無かったじゃん？久々にってことで』

国「…そうか」

珍しく黙る国木田に、少し違和感を覚える。何時もなら「ふざけるな」とゲンコツが飛んできそうな勢いなのに。

『…つまんない』

そう呟き、国木田の後を追った。







次の日

『国木田ー！昨日見た夢でね私たちが結婚する夢見たの！結婚記念日ってことで何処か旅行にでも』

国「行かん！お前は昨日の報告書が未だだろうさっさと提出しろ！！」

太「国木田くぅん私も旅行へ連れてっておくれよ」

『はぁ！？太宰は邪魔するからダメ！』

太「そ、そんな！」

国「貴様ら無駄口叩いている暇があったら仕事をしろｯ！」

『サディストな国木田も好きだ！』

国「……」


なんか元通りになっていた

誰それ→←名前って大事じゃん

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