新生部隊B級部隊 ページ40
B級ランク戦
開幕戦となるB級下位昼の部。下位戦のわりにやけに観客が多かった。そして基地内のモニターやデバイスの使用率が異様に高い。
「皆さんこんにちは〜、B級ランク戦初日昼の部。開幕戦となるこの試合の実況を務めます柿崎隊オペレーターの宇井です。そして解説席には諏訪隊の諏訪隊長と荒船隊の荒船隊長にお越しいただいています〜！よろしくお願いします」
宇井の紹介にそれなりに返事をした隊長二人。そして早速オープニングトークに入っていく。
「今回から新たに二部隊がB級ランク戦に参戦をしました。そして、今試合ではそのうちの一部隊が初戦となりますが…そのあたり、お二人はどうお考えですか？」
”初戦となりますが…”のところで言葉に迷ったようなイントネーションで話した宇井に入隊したてのC級隊員は小首をかしげる。しかし、その疑問は直ぐに払拭されることなる。
「初戦と言えば初戦ですが…なんせあの二人は共に”元A級隊員”ですからその辺は問題ないと思います」
「しかもあの”太刀川隊の第二エース”に”玉狛第一の守備の要”…とんだバケモン部隊がB級に入ってきやがった」
二人の意見に宇井も頷くしかなかった。それを聞いたC級隊員はざわつく。
やれ”隊律違反”だ、”戦力外通告された”だとこそこそしている。それを聞いていたA・B隊員は「何を言っているんだ」と心の中で思う。特に”戦力外通告された”に関しては、彼女たちを知らないとしても実に腹立たしい。
「あの二人が戦力外って言われたら俺たち何？」
「ゴミ」
「それはいいすぎな」
「ゴミではないにしろ蟻くらいじゃない？」
「…もっと自信もっていいんだぞ、笹森」
笹森、半崎、奥寺、小荒井はそんな会話を交わしていた。こんな会話が生まれるくらい、彼女たちの実力は多くの人間に認められているのだった。
「そうこうしているうちに全部隊の転送が完了したようです！
それでは改めましてB級ランク戦初日昼の部、松代隊VS海老名隊VS茶野隊VS”高槻隊”の四つ巴戦、開幕です！」
『よし、行こう』
＜了解、隊長＞
『隊長って呼ぶのやめてよ…ジャンケンで負けただけだから…』
＜姉、狙撃ポイントになりそうなとこ送っといた＞
『”拓斗さん”も姉呼びやめてください』
＜いや”元会社員”がJKを呼び捨てはちょっと…＞
＜そうなったらこの隊所属なのも問題になるでしょ＞
少々難癖のある隊員の集まり。
これが新生B級部隊、”高槻隊”である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紫苑(プロフ) - お疲れ様でした！めっちゃ面白かったです!!これからも頑張ってください<(_ _)> (2022年4月20日 17時) (
レス) @page46 id: 3be26313f4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞希(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れ様でした！！うまく言葉に出来ないのだけれども凄かったです！ (2022年4月20日 16時) (レス) @page46 id: ffd23d4fdd (このIDを非表示/違反報告)
あるみく(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初の頃からワクワクしたり、時には泣いたり、綺世さんの語彙力の多さや文の作り方物語の作り方…etcなどに感涙してきました。少し期間が空いてもいくらでも待ちます！勉強頑張ってくださいね！ (2022年4月19日 21時) (レス) id: 1448334fe6 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - 焙じ茶さん» コメントありがとうございます！焙じ茶様の気持ち、しかと受け取りました。私も中々の限界オタクの時がありますから、こうなってしまうお気持ち、お察し致します笑焙じ茶様も体調にお気を付けてお過ごしください。今後ともご愛読よろしくお願いいたします！ (2022年4月5日 0時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - お体に気をつけて更新頑張ってくださいね！！応援してます！連コメすみません！ (2022年4月4日 20時) (レス) id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：綺世 | 作成日時：2022年1月19日 0時
