海色、鮮明に【BLEACH】 (ページ10)

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変わらないところページ10

－浦原－

黒崎サンの治療を終えたボクは

彼女の待つ、居間へ向かった

＿＿＿＿まさか、鬼道を発動するとは........

彼女もかなり混乱しているようだ

それもそうだ

18年間、人間として生きてきたのだから

浦原「お待たせしました♪」

『お待ちしてました』

ボクは彼女の正面に座り、彼女を見る

不安の色が伺える

恐らく、自分が何者なのか

果たして人間なのか

得体の知れない存在なのかもしれないと言う不安

見ていて可哀想だ

浦原「さて......何から話したらいいですかね」

『........朽木は、何処へ？』

浦原「彼女は、尸魂界と言う場所へ帰りました」

『帰った？連行されたの間違いじゃ.....？』

すると彼女は、何かに気付いたようだ

流石、記憶は無くても頭脳は健在のようだ

『まさか、黒崎が化け物と闘う様になった事と関係があるって事ですか』

浦原「その通りっス」

ボクは帽子をとり

彼女としっかり目を合わせた

浦原「朽木サンを含め、彼らこそ“死神”っス。そして、お気付きの通りボクも死神っス。黒崎サンは朽木サンが死神の力を譲渡した事によって死神になった。そして＿＿＿＿

＿＿＿＿＿Aサン、貴女も死神です」

『........は？』

Aサンは突然のカミングアウトに眉間にシワを寄せる

彼女は転生して、少し厳つくなった

偶に怖い←

浦原「先程、貴女が指先から放った光線。

あれは死神のみが使うことが出来る“鬼道”と言うものです」

『はぁ.....』

浦原「そして、貴女には聞こえてるはずっス。

斬魄刀の声が」

『ｻﾞﾝﾊﾟｸﾄｳ........とは？』

駄目か

ここまで言って思い出さないとは

かなり厄介な術を使ったとみていい

だが、死神の記憶が有るのは確か

浦原「まぁとにかく、貴女には思い出してもらわなきゃ困る事が山ほどあるって事っス」

ボクがそう言うと

彼女は少し間を置いてから

鞄を持って立ち上がった

『夢で知らない女性を見たことはありました』

浦原「っ！？じゃあ.....」

『でも私は、彼女を知らない』

ボクの言葉を途中で遮り、Aサンは言った

『私は、浦原さんが知っているAさんじゃないと思います』

浦原「......」

彼女の赤い瞳は揺れていた

まるで、あの日のよう＿＿＿＿

＿＿＿＿＿百余年前の、隊首会の時のように

そして彼女は、浦原商店を去っていった

何でも1人で解決しようとする所は

変わってないっスね