海色、鮮明に【BLEACH】 (ページ39)

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白髪の死神ページ39

ー浮竹ー

藍染が黒腔に向かって登っていく時

ふと、視線をこちらから少し後ろ側にずらした

俺たちが藍染の視線を追えば見れば

そこには、白髪の死神が膝をつき肩で息をしていた

＿＿＿そして、そのシルエットには見覚えがあった

藍染「君は重要な人材だ、必ず手に入れる」

藍染は彼女を見てそう言った

それが聞こえたのか、彼女は冷や汗を浮かべながらも鼻で笑い

戻る髪色とともに、藍染を見た

その姿は間違いなく

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿Aだった

『次会う時は、その顔前髪引きちぎりに行くよ』

藍染「……相変わらず強気だな」

そう言って藍染は黒腔の中へ消えていった

❁

藍染達が消えてすぐ、四番隊による治療が始まった

俺と京楽はすかさずAの元へ向かった

浮竹「A！！」

俺が名前を呼ぶと、Aは疲労の浮かぶ顔でこちらを見た

『お二人とも、無事そうでよかったです』

京楽「人の心配する前に自分だよ、Aちゃん」

Aは京楽の言葉に『ですよね～』と言って俯いた

その手には奇妙な割れ仮面があった

浮竹「A、その仮面は……」

『……御察しの通りです』

その件について、Aは詳しく話すのをやめた

そして、仮面を叢へ放り投げた

何故なら、直ぐそこに四番隊隊士が3名やってきたからだ

「浮竹隊長！京楽隊長！と……えっと……」

そうか、この代になるとAの事を名前は知ってるが、見たことないのか

『旅禍だよ』

そう答えたAに、俺と京楽はため息をついた

浮竹「彼女は百目鬼Aだ、聞いた事あるだろう？」

「あ、貴女が……百目鬼……A！！？」

急に動揺しだした三人に、Aは少し顔を顰めた

『どうしてそんなに驚いてるかは知らないけど、早く浮竹さんと京楽さんの治療始めた方がいいんじゃない？負傷者は山ほどいる、この時間無駄だよ』

Aがそう言うと、三人は姿勢を急に正し「はいぃぃぃ！！」と返事をした

そしてそれぞれ、治療される

黙って治療をされているAの背後に

大きな影が出来た

『ゲッ』

Aはその姿を目にすると、あからさまに嫌な顔をした

山本「……A」

『お、お久しぶりです……お爺様……？』

明らかに動揺しているA

珍しいな。←

山本「回復し次第、一番隊隊舎に来るように」

『承知致しました……はい』

やっぱりAでも、あの威圧には負けるらしい