海色、鮮明に【BLEACH】

助けてくれた人 ページ13

− 百目鬼 −


『......暑すぎんだろ』


夏休みも中盤

真夏日の今日

私は買い物に出ていた

暑すぎてイライラする

そして、目眩がしたその時

事は起こった


ドンッ


やべ、誰かにぶつかった


『すみません』


「お前何処見てんだよ！！」


目線を上げれば、明らかに不良

困ったな.....


「ボス、こいつ空座第一の.....」


「あぁん？」


そう言ってボスと呼ばれた男は私の顔を見てきた

そして、ニヤリと笑った


「百目鬼って奴か。室沢から聞いてるぜ？むちゃくちゃ強ぇってな」


室沢.....余計な事を

私は溜息をついた

早く帰って涼しい場所へ行きたい


『買い被りすぎですよ、普通のJK.....っ！？』


するとそいつは私に殴りかかってきた

私は咄嗟に避けるが

やや熱中症の私は足元がおぼつかず、膝をつく

本格的にやばい気がしてきた


「大した事ねーじゃん」


ボス(仮)は再び拳を振り上げた

ああ、逃げなきゃなんだけどな

私は思うように動かない体に観念し

目つぶった


パシッ


？「おいおい、女に手を上げるのは男として恥だぜ？」


「なんだクソジジイ！！」


ボス(仮)の腕を掴んだ男は

クソジジイと言われたことにキレたのか


？「誰がクソジジイだァァァア！！」


そう言ってボス(仮)を投げ飛ばす

........( ˙-˙ )

それにビビった不良グループは逃げるように去っていった


？「大丈夫か？」


そして、顔を見ると

見たことある人だった


『貴方は....』


？「お前....あん時の」


あん時の、とは事故の時

この人は一番最初に気付き

応急処置を施して近くの大きな病院へ連れて行ってくれた人だ


『ありがとうございました』


？「ああ、お前こそ大丈夫か？」


『はい』


私は立ち上がりながら言う

まだ目眩が少しするが、大丈夫そうだ


『2回も助けて貰ったんで、お礼がしたいんですけど........』


？「じゃあ俺ん家に来てくれ」


『........は？』


え、この人はもしやそう言う人？

いやいや、だとしたらやばいよ

さっきよりやばいんじゃね？


？「馬鹿野郎、そんなんじゃねーよ」


『え、口に出てました？』


？「ああ、顔にな」


『顔かよ』


思わず突っ込んでしまった


？「＿＿＿＿ちょっと、話し相手になってくれ」



振り返った時の顔


『........』


？「？どうした？行くぞ？」


『あ、はい』



先を歩くその背中



どこかで見たことがある気がしたのは




気の所為だろうか

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