《看守日誌》罪人とは ページ32
− 松本 −
ギンが死神になってから数年経った
私は、はれて死神となり
今は十番隊八席を務めている
副隊長のギンにはまだまだ遠いけれど
いつかは追いつきたいと思っている
そんな私が今日、任された仕事は
ある人物の看守だった
ギィッ
建付けの悪そうな音を立てて開く扉
そして、その先にある鉄格子の向こう側にいる人物こそ
私が今日看守として監視する……
『……驚いた』
松本「っ!?貴女は……」
長い青色の髪、真っ赤な瞳
私はこの人を、知っている
ギンが……____師匠と慕っていた人!!
松本「何故……こんな所に」
『詳細は説明されていないんだね、大方八席って所かな』
松本「っ!!?」
笑いながら足を組んでそう言った彼女
勘が鋭い人ね
そして、漂うオーラは、罪人とは程遠い
穏やかな印象だった
ひとは見かけによらないと言うけれど
そういう事なのかしら?
『まあ、今日一日よろしく頼むよ。松本乱菊』
松本「私の名前……」
『ギンから聞いた。綺麗な名前だね。名が体を表している気がする』
私は急に褒められて少し動揺する
な、何なのこの人
自分が置かれてる状況分かってる?
私は彼女を伺うようにして、イスに座った
『そんな警戒しなくても、何もしないよ』
そして、瞬きを一つした
『____少し、話し相手になってよ』
❁✿
『乱菊は十番隊なんだ』
松本「はい、卒業してから変わらず」
『そうなんだ』
彼女の名前は百目鬼Aさんと言うらしい
Aさんは思っていたよりも柔らかい人で
話している内に、普通に話せるようになっていた
あと結構アバウトな所が意気投合した。
松本「Aさんは以前はどちらで?」
『十番隊、隊長だったよ』
松本「た、隊長!?」
現隊長、志波一心隊長の前任ってこと?
じゃあ……結城副隊長は……
松本「結城副隊長は、Aさんが選んだって事ですか?」
『そう。
____水鳥は、元気にやってる?』
そう言ったAさんは、一瞬悲しそうな顔をした
松本「もちろん!隊長のこといつも追いかけ回してますよ」
『相変わらず、だね』
そして、彼女は笑った
何処か、遠くを見つめるような瞳で
____神無月二十日 看守:松本乱菊
体調、精神状態異常なし。脱獄などについて、考えている様子もなし。変化は見られない。
彼女は本当に、罪人なのだろうか。____
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雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?narutoのキャラ×るろうに剣心の雪代巴の恋愛短編集を作って貰いますかな?巴は木葉隠れの忍びを設定で。 (2019年1月25日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - みーさん» ありがとうございます!これからも、よろしくお願いします! (2019年1月18日 23時) (レス) id: fd5968f422 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ(^^) (2019年1月16日 7時) (レス) id: 24c83282b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺世 | 作成日時:2018年12月26日 23時