海遥 ページ30
− 百目鬼 −
____「A」____
私を呼ぶ、優しい声
幼き日の、明るい記憶
『おかえり父さん!』
海遥「あぁ、ただいま」
優しく頭を撫でるその手が
私を見る優しい焦げ茶の瞳が
大きなその体が
私は、大好きだった
________
ゆっくりと、瞼を開く
見えたのはお決まりの景色ではなく
コンクリートの、薄暗い天井
「目が覚めたようですね」
優しいソプラノの声が私に飛んでくる
首を捻れば
鉄格子の向こう側に、卯ノ花さんと山田副隊長がいた
私は何も言わず、再び天井を見てため息をつく
卯ノ花「良く、休めましたか?」
『……父の夢を見ました』
卯ノ花「
『はい』
百目鬼 海遥
元一番隊第二副官で、私の父親だ
大変優秀な副官だったと言う
しかし、現世への任務にて消息が途絶えた
そして後日、現世にて血まみれの副官章が発見された事により
父は殉職したと判断された
『ここは、四番隊ですか』
私は今自分が置かれている状況を判断すべく
卯ノ花さんに質問をした
卯ノ花「いえ、牢獄です」
『そうですか』
まだ起き上がることは出来ない私は
ただただ、天井を見るばかりだった
そして、意識の最後に言った言葉を思い出す
“____あんた、馬鹿じゃないの?”
絶対水鳥傷ついたな。
最早これは確実に。
今頃十番隊は、混乱の嵐だろう
まあ、十二番隊も……その他隊長を失った隊はそうなっていると思うけど
____五番隊は、そうでも無いかもね
惣右介の事だ、すぐに隊長に就任するだろう
ギンも、副隊長になるだろう
卯ノ花「聞いていますか?」
『聞いてないです、すみません』
考え過ぎて卯ノ花さんの言葉を聞き逃してしまった
……というかあえて聞いて無かったんだけども。
私が即答でそう答えると、山田副隊長は冷や汗をかいた
しかし、予想とは裏腹に卯ノ花さん、は困った顔をした
卯ノ花「答えるつもりは、ないと?」
私は顔を、卯ノ花さんに向ける
『そう聞こえました?否定はしませんけど』
私がそう言うと、卯ノ花さんは瞼を閉じた
そして、出口へと歩き出す
卯ノ花「やはり貴女は、海遥さんに似ていますね
____くれぐれも、脱獄など考えないように」
卯ノ花さんと山田副隊長は牢獄から出てい
脱獄……ねぇ……
『そんなの、最初から考えてませんよ』
私は再び、目を閉じた
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雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?narutoのキャラ×るろうに剣心の雪代巴の恋愛短編集を作って貰いますかな?巴は木葉隠れの忍びを設定で。 (2019年1月25日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - みーさん» ありがとうございます!これからも、よろしくお願いします! (2019年1月18日 23時) (レス) id: fd5968f422 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ(^^) (2019年1月16日 7時) (レス) id: 24c83282b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺世 | 作成日時:2018年12月26日 23時