鋼の意志 ページ13
− 平子 −
夜
試しに十二番隊に行った
そこには、縁側で月を眺める浦原がおった
平子「案の定、ナンギしてるみたいやなァ」
浦原「平子隊長」
平子「シンジでええわ、同じ隊長やろ」
俺は浦原の隣の柵に寄りかかった
平子「どや、ひよ里は。めんどいやろ」
浦原「いやあ……」
浦原は「ほんとです」と言う顔をしてる
だがこいつはそーいうことははっきり言わん奴や
ひよ里もそこが気に入らんのやろな
平子「あいつ曳舟隊長ンこと、自分の母ちゃんみたァに慕っとったからなァ…そこに馴染むんは大変やと思うわ」
浦原「そうなんスよねぇ……ボクは仲良くしたいんスけど……なかなか前の隊長サンと同じようにはいかなくて……」
前の隊長サンと同じように……か
根本から間違っとるな
平子「本気で言うてるか?それ」
驚く浦原をほっといて続ける
平子「知った風な口利くんは嫌いやけどな、先に隊長やってるもんの意見の一つとして聞いてや」
浦原「……」
平子「上に立つ者は下の者の気持ちは汲んでも、顔色窺ったらあかん。好きなようにやったらええねん。それで誰もついて来えへんかったら、器やなかったっちゅうだけの話や」
俺は浦原を見た
平子「それに、あんた元々他人の顔色窺うん、上手いように見えへんけどな」
そう言うと、浦原は少し悩んで
口を開いた
浦原「今日昼間に、Aサンが来てくれんス」
Aがか?珍しい事もあるんやな
てか、いつの間にAの事下の名前で呼ぶようになったんや
浦原「その時も、同じ事いわれました《やりたいようにやればいい》って」
平子「……」
浦原「それと……ボクは認めて貰う型だと」
認めて貰う型
またおもろい表現しよったな、あいつ
浦原「Aサンは、どんなスタートの仕方をしたんスかね」
平子「……Aはな、十番隊の奴に貶されながら隊長に就任したんや」
浦原「え!?」
二番隊までは伝わってなかったか
平子「あの副隊長ですら、最初はAの事全然信用せぇへんかったし、他の隊長なんかはAが死神辞めてしまうんやないか心配しとったわ」
平子「でも彼奴は、自分の力で認めさせたんや。隊士に、副隊長に」
俺は語りながら、少し胸が苦しくなった
そして改めて、Aの凄さを感じた
平子「Aは、どの隊長よりも強いで……
俺は自分の胸元を人差し指で軽く叩いた
ま、強いのは意志だけやないけどな
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雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?narutoのキャラ×るろうに剣心の雪代巴の恋愛短編集を作って貰いますかな?巴は木葉隠れの忍びを設定で。 (2019年1月25日 17時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - みーさん» ありがとうございます!これからも、よろしくお願いします! (2019年1月18日 23時) (レス) id: fd5968f422 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ(^^) (2019年1月16日 7時) (レス) id: 24c83282b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺世 | 作成日時:2018年12月26日 23時