どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

八十八話…？ ページ42

あれから数日後、僕のお店に二人の来客が訪れた

もちろん仕事が休みの時だけど…調べたのかな
ブログとかやってないけど…


一「お久しぶりです、山桜さん…二郎は？」

三「…」


真剣そうな表情でいる中悪いなぁ…
取り敢えず店の中に入ってもらい、カフェエリアで待っててもらうことに



裏に戻ると絵を描いている二郎くんの姿があった



壁をノックして気付いてもらい「来たよ」と伝えると少し暗い顔をした


近くまで行って頭を少し撫でた



『大丈夫だよ、ちゃんと話な。』

二「…うん」


道を開けてあげるとゆっくりと歩き出した
そして対面する

二「に、兄ちゃん…俺、その…」

一「二郎、悪かった。あの時もっとお前の意見も行くべきだった」


なんの話で喧嘩したのかは分からないけれど…
仲直りしてくれるといいなぁ

三人に見えない位置で壁を背に寄りかかる


話は上手くいき
次第に楽しげな話し声が聞こえてきた


三郎さんとなんか口喧嘩っぽいような話も聞こえてきたけど山田さんが宥めたっぽく収まった

お茶を用意して持っていくと二郎くんと目が合った


二「ありがとう、山桜！」

『いえいえ、仲直りできて良かったよ』

一「あ、お茶ありがとうございます。
二郎、これ飲んだら帰るぞ」



山田さんがそう言うとピクッと二郎が反応して
黙り込んでしまった

その様子に僕らはキョトンとした表情で顔を覗き込んだ


二「…な、なぁ山桜、さん。まだ2日間猶予あるよな？まだ一緒に居たらダメか？」

一「二郎！」



僕は少し悩んだ


きっとただ単に泊まるだけだったら許されないだろう
僕だって自分の弟的存在がいたら流石に連れて帰る


…



『理由、聞いてもいいかな。』

そう言うと小さく頷いて少し顔を俯かせて
ボソッと呟いたが僕らの耳に届いた



二「…もう少し、ここに居たい。」


…気に入ってくれたのかな
そう思うと嬉しい気持ちが溢れてくる


少し息を吐き出すとビクッと体を震わせた
恐らく僕が拒否すると思っているのかな



『山田さん、もしよろしければ二郎くんをバイトとして二日間だけ雇ってもいいでしょうか？』

一「…は？」


僕の唐突な意見に戸惑いを隠せない山田さんに向かって言葉を続けるように伝えた

『短い間ではありましたが二郎くんに向いた繊細な
仕事があるのですが僕は仕事外でやらないといけないので…バイトさんがいてくれると嬉しいんですよ

勿論、給料は支払わせていただきます。
…どうでしょうか？』

一か八か

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