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七十九話…? ページ33

無事、食事を終えて会計を済ませる


帰るためにタクシーを呼ぼうとすると
斎藤さんが車に乗って待っていた


「お疲れ様です。送迎いたします」

『お気遣いありがとうございます。
ほら凍籠咲行きな』


凍「お前も真田も乗るんだよ」



疑問の言葉が口から出る前に車に押し込まれて
乗車する


もう一台タクシーが入ってきたかと思うと
凍籠咲が「お前らはそっち。バスターミナルまでの料金はもう支払ってある」

四「…Aさんっ、俺…帰りたくないです!」


ポロポロとまた泣き出してしまった十四くんの
表情に胸が押しつぶされそうな感覚に襲われる


四「俺、いつでもAさんの味方っすから!」






その言葉に思わず口を閉ざす
僕だって十四くんの味方でいたい


けれどディビジョンマッチでの敵同士の友情とは
複雑なのだ。



優しさが仇となる




…僕は友人すら作ることを許されないのか
それともそういう運命だったのか


強く噛み締めた唇からほんのりと鉄の味がした



真「A」

優しい声で正気に戻り再び口を開いた
言わなければ




『ディビジョンでは敵同士だけど…それ以外だったら僕は…十四くんの味方でいるから。

何かあったら連絡してね、待ってる』


ようやく言えた


ホッとすると同時に真田さんと凍籠咲に頭をわしゃっと撫でられて顔を俯かせられた


…泣きそうだ




車は出発して帰宅するための道を進んでいく
今回の大会の話で盛り上がる僕ら

お互いに反省点を言い合ったり良かった事を
伝えあったりしてチームとしての絆を深める



凍「…」



じっと僕の顔を見つめる凍籠咲に対して
僕が首を傾げると鼻で笑い言葉を放つ


凍「一段と男らしくなっちゃって〜?
Aくん?」


『やめろ…僕は女だ』

真「頼もしいですねぇ」



そんな話をしていると急に車が停まった
シートベルトに身を預ける形になりつつ状況を把握しようと皆が顔を上げた



凍「おい、危ねぇだろうが」

すると斎藤さんがこちらに勢いよく振り返り
驚愕した表情のまま口を開く






「…山桜さん、女性だったんですか!!?」





…寧ろこんな身近に居て気付かれないとは…

そう思いつつ凍籠咲をじとーっと見つめると
少し視線を逸らして「見た目で普通分かるだろ…」と呟いた


せめて説明ぐらいして欲しかったものだ









「え、そ、それじゃあ…結露さんがAさんに優しいのは好きだったからなんですか!?」









凍「は?」

『へ?』

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砂漠*(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます!グダグダ進行になってしまいますがナガノディビジョンの応援よろしくお願いします!( ̄^ ̄ゞ (2022年1月5日 17時) (レス) id: d153b48b76 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - とても好きな物語だったので更新宜しくお願いします (2022年1月5日 10時) (レス) @page47 id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
砂漠*(プロフ) - 猫目石さん» 大変お返事が遅れてしまいすみません!(; ;)ナガノディビジョン推しありがとうございます!イラスト全然OKですのでもし描いていただけたらぜひ教えてください|´-`)ヒソリ (2021年12月22日 17時) (レス) id: d153b48b76 (このIDを非表示/違反報告)
砂漠*(プロフ) - 貴方の作品のファンさん» 大変遅れてすみません!(; ;)これから少しずつ更新していきますので気長にお楽しみください!m(_ _)m (2021年12月22日 17時) (レス) id: d153b48b76 (このIDを非表示/違反報告)
猫目石(プロフ) - ナガノディビジョン推しです!良ければ二次創作のイラストを描かせていただいてもよろしいでしょうか?(マイク起動したところとか。たぶんというか妄想だけになりますが、) (2021年7月25日 10時) (レス) id: 5676b10c1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂漠* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年11月30日 18時

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