どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

七十四話…？ ページ28

翌日、長野県内ラップバトルが行われる


白「ひぇ〜人がぎょーさん居るな〜」

『一大イベントですからね。…ふぅ』


一足先に会場に来た僕たち
本当は白膠木さんは自宅で待機してもらおうと思ってたけどどうしても見たいと言われて
…凍籠咲の私服に帽子とマスクで変装してもらっている

バレたら知らないフリしとこ…


少し息を吐いて深く吸い込んだ
やっぱりこういう事は慣れないものだ


…てかあの長身、髪色…まさか






名古屋！？



何故か人集りしているが確かに背の高い十四くんの
お陰で残りの2人も確認できた


…どうしてここに…


バレないようにフードを深く被り白膠木さんの手を引いて他の場所に移ると伝えた


なのに…


四「！！Aさーーーーーー…ん…」

バレてしまったようで振り返ると
キョトンとした表情から泣きそうな表情へ変わる


『白膠木さん、逃げてください』

白「いやいやいや挨拶ぐらいするわ！」


ディビジョン同士を会わせてしまった…どうしよう
僕らのチームみたいに他のディビジョンは仲良くないらしいし…もしかしたら喧嘩になるかもしれない


『…っ、』



使いたくはなかったが…この手を使うか



『…白膠木おにーさん…だめ？』

白「…はぁ〜かわええわホンマ…ええよ、
ついでにタバコ吸ってくるわ」


おにーさん呼びはどうやら効果的なようだ
それは以前の善光寺の時に知った事。

てかあの人タバコ吸うんだ…


気付くと十四くんが泣きながらこちらへと
向かって駆けてきた


四「誰っすかあの人…！！俺…俺っ」

『ラップに興味のある友人だよ。
てかなんで泣いてるの…ほら』

生憎、ハンカチもティッシュも持っていなかった為
服の袖で涙を拭った

ぎゅっと抱きしめられたので優しく頭を撫でてあげると少し嬉しそうにした



四「…相手、男の人っすか？」

『んー、まぁね。僕、女友達の方が居ないから』


四「うぅ…僕のAさんなのに…ひっぐ」


どういう意味なのだろうか…
そう思いつつ涙を拭いていると残りの2人も来た

波「悪りぃな、えと…A」

獄「Aさん、な。
先日はありがとうございました。なんと言えば…」

『いえいえ！こちらこそ十四くんに手伝ってもらっちゃって…こちらとしても助かりました。』


やはり真面目な方だな…と思っていると
名刺を渡されたので急いで鞄から財布を取り出して
自分の名刺を取り出し、渡した


…天国 獄さん…弁護士！？

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