どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

七十三話…？ ページ27

今日も無事に営業が終わり、数分のミーティングをして暗くなる前に帰した

白「山ちゃーん、長野県ラップバトルの予定来たで」


そう今日、発表されるラップバトルは長野県内対戦となっており

これを機に僕らが解散する可能性のある大会だ


白膠木さんにパソコンで調べてもらっていたのだが
今、掲載されたようだ


パソコンを前に白膠木さんの隣に座り覗き込む
…あ、最後の1チームだけと勝負するだけで他は待機

一般参加枠と選抜枠が混ざったチームは
MC名が一人一人記載されていてあの人の名前がないかを探し出す




…！





『…やば…凍籠咲に連絡しなきゃっ』


急いでメールを開き、打ち込んでいく
なんとか送信して再びその人の名前を見る


白「この人やばいん？」

『実は知り合いでして…』



チーム名「Climber」
そしてリーダー「sea of clouds」




…僕の先輩、登坂先輩だ



登坂先輩は登山とラップが好きで昔よく
ラップの大会とかにも出ているぐらいには強者

個性は控えめだが優し目の口調に乱列する言葉
魅了されるスタンス

男女共に好かれるラップだ


僕みたいな にわかではないんだ



『独学で学んでますからあの日より強くなってなければ…』


僕らは自身のマイクを持っている

それでなんとか対抗せねば…


白「…なんや、長野っていろいろと面倒やな」

『これといって有名どころがないですからね…
ラップで有名になりたいんじゃないんですか』


地元を小馬鹿にしたような口調で言うと
頰をむにっとつままれた


白「それでも大切な居場所、やろ？」

『…へへ、そうですね』


負けたくない


例えそれが先輩だとしても
長野代表信濃は渡せない


一時期自分がヤケを起こして
代わってもらおうとも思ったこともあったけれど

今は違う



少し深く息を吸って
ゆっくりと吐いていく





…よし



『白膠木さん、ラップ教えてください』

白「…ほんまに健気やなぁ…ええよ、始動したる
手取り足取り、な？」









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『…登坂先輩、負けませんから』

登「まあまあ、代表に勝てるとは思ってないよ
楽しませてよね？」


電話越しの挑発



分かってはいた
登坂先輩はただ楽しいから参加してるだけだって




それでもあの人は強い
あの人の言葉が刃となって僕に向かってくる

そう思うと少しつらい





でも






『…あの二人と舞台に立ちたい。
いつかは東京にある舞台にも…』

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