どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

五十六話…？ ページ10

『ここら辺だと思ったんだけどな…』

路地を彷徨い、声の聞こえた方へ来たのだが
人の気配すらないような感じがする

すこし考えてから帰ることにして踵を返したところ
後ろからコツンッと小石を蹴る音がした


バッと振り返るとそこには…







『…猫？』

何故かボロボロの黒猫が1匹、怯えていた


…あ、首輪ついてる



『大丈夫だよ、おいで』

取り敢えず保護する為にしゃがみ込んで
出来るだけ身をかがめた

その方がきっと怖くなくなるだろうと
思ったのだが…どうだろうか



「にゃー」と鳴いて僕のもとへトコトコと
歩いてきて手にすりよってきてくれた


少し撫でてから抱き抱えると少し眠たげに
身を寄せてくる


珍しい水色の瞳が僕を薄らと見つめてくる


『この時間までやってる病院あるかな…』


片手で携帯をいじりつつ少し足早で自宅に戻る
取り敢えず怪我をしていないか明るいところで確認せねば…








『怪我は…ここだけかな』


猫の手当ての仕方、と調べて
それに沿って丁寧に進めていく


流石に病院はあいていなかった
だからといって放っておくわけにはいかず
自分の手で応急処置をする

明日は病院だな…
明日も祝日休みで良かった


偶然にも休みが続いており

近くの動物病院と調べると祝日でもやっているところを見つけた為、そこに行こうと思っている


大分汚れてるしお風呂に入れてあげたいけど
傷があるし…やめておこう。

お医者さんに聞いてからでないとこの子の
命が危うくなってしまう可能性だってある

勝手な判断はできない

にしてもまだ引っ掻き傷だけで良かった



歩くのにも支障は無さそうだし
取り敢えずは安心かな


にゃーと鳴いて僕の腕にすりっと頭を寄せてきたときなんて少し心打たれた




…どこから来た猫なのだろう？



首輪になにか目印はないか見たが
何も書かれていなかったどころか
首輪のように見えていたこれは人がつけるチョーカーに似ている


…あの時、人の声が聞こえきた

僕がそこに向かった時には誰もおらず
この子がいた…




…






まさか、違法マイクでそんな事にはならない…よね？








『…君、もしかして…









.









.









.









.









,









人…なのかな？』



その言葉に頷いたように見えたが
気のせいかもしれない



分からない、分からないぞ…？




戸惑いつつ今は取り敢えずソファに簡易ベッド的なものを用意して寝かせた

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