どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

五十四話…？ ページ8

…どうせだったら僕の作ったやつはあげようかな
本人の確認をせずやるのもどうかと思い

取り敢えず登坂先輩の方へ向かった


登「Aも飲みな、蜂蜜とか入れたけど」

『ありがとうございます』


手渡された為、両手に持っていた自分のアレンジメントを一旦置いてカップを受け取った


飴「何それ可愛い〜！」

飴村さんの反応で自然と皆の目がアレンジメントへと降り注がれる


赤、青、黄の三色の薔薇を中心に寄せて
三等分にした配置にそれぞれの色を組み合わせてみた


本人たちの色を使ってみたのだがどうだろうか…


対するもう一つは小指サイズのキャンディーの形をしたものや、それより小さいサイコロにペンの小物を入れたアレンジメント。

全体的に淡い黄色でまとめてみたが…



『良かったらもらってください。』

飴「いいの？わーい山桜おにーさん、だーい好き！」

可愛らしくぴょんぴょん跳ねる姿に
内心安心してカップに口をつけた


…甘い蜂蜜の味と爽やかなハーブの香りがする
落ち着くなぁと思いつつ笑みが溢れる




登「洗い物しとこうか？」

『そこまでしなくていいですよ！後でやりますから』


そんな話をしているとちょんちょんっと服の袖を
誰かに引っ張られた

振り返ると二郎さんだった


二「えと…その…つまんねーとか言ってごめん」


そう言って「今度来る時アレンジメント？やらせてくれよな」と小指を突き出してきた


…えと、ゆびきりげんまんかな？

そっと小指を絡めると何故か二郎さんの顔が真っ赤に
え、どういうこと。


『いつでもお待ちしておりますよ、二郎さん』

二「じ、二郎でいいよ…」


背的に年上かと思ってたのだが…違うのだろうか
そう思っていると高校生だということが判明

いや伸びしろありすぎでしょ…羨ましい


二「山桜さん？でいいんだよな」

『はい、山桜です』


垂れ目のオッドアイに見つめられて自然と緊張する
…にしても綺麗な瞳だ
吸い込まれてしまいそう


二「背、意外と低いな」


その言葉を聞いて思わずまだ繋いでいた小指を
放して距離を取った

『好きでこんなチビで居ませんよ…っ』


登坂先輩の方に逃げ込んで背中に隠れて
全員と距離を取った


自分のしていることが子供らしいことは分かっている

それでもこんな反応したくなるほどに
その言葉は僕の中での禁句だった


いや飴村さんの方が小さいし
内心そう思うも言うことなく言葉を呑み込んだ

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