勇気をください (ページ10)

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10.自由って難しいページ10

＂人の彼女暇つぶしに────＂

そんなセリフ本当に言う人がこの世の中にいるとは思わなかった

黄瀬涼太正直何を考えてるのか分からないけど
おかしな人だなと感じるな

先生「おー！珍しく全員揃ってるな!!」

朝からいるのもいつぶりだろうそう言えば担任がこの前からこのままだと進級できないって言われた

まぁ進級出来なくてもいいかなって思ってしまってる自分もいる

先生「Aちょっといいか？」

ショートホームルームを終えて寝ようとしたら
先生に呼び出されて、私は職員室に向かった

先生「お前あと 2回学校休んだから進級危ないからな？ちゃんと休まずこい」

『はいはいわかりました』

高校くらい卒業しとかないとだし…… そう諦めながら教室に戻る途中女子が集まってるところの中心に黄瀬涼太がいるのが見えた

「ねぇ！黄瀬くん今度私とデートしてよ!!」

「えぇーー！私とがいい～～」

黄瀬「はいはい喧嘩しないでー！」

2人の時しか基本的には黄瀬涼太は話しかけてこない
2人の時も話しかけないでもらえると助かるんだけどな

その日の放課後私は珍しく全授業を受けたのにも関わらず今まで遅れてた課題をやらせられるハメになったので何となく図書室に向かった

チラホラ人はいるがここなら課題に集中出来る
英語の長文読解……苦手なんだよなー

えっとー
I loved to do basketball from old days(私は昔からバスケをすることが大好きだった)

読み進めていくとまるで昔の自分の文章を読んでいるそんな気がするほど自分と重なる部分が多かったが……

I continue making an effort to overtake a longed-for person(憧れの人を追い越すために努力をし続ける)

私は努力をするのをやめた────

パタンそう音を立てて私はその問題集を閉じた
ふっと目線を上げると＂あの時＂の雑誌が目に入った

私はその雑誌を手に取り1ページずつめくっていく
すると黄瀬涼太のページに

080-✕✕✕-○○○ なんでもいい話したいって思った時連絡くださいッス

そう書かれている紙が挟まっている

『誰にも取られなかったんだ奇跡だな』