勇気をください (ページ33)

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33.自由って難しいページ33

黄瀬「ほんとに人気者なんッスね？」

『なにが??』

黄瀬「なんでもないッスよー」

さっきまで繋がられてた手が今は離れていて
寂しいと思ってしまう自分がいるのはなんでだろう

黄瀬「そうだ今度誠凛の文化祭あるらしいんッスよ？笑心っちもいるし一緒に行かないッスか？」

『…… 今はまだ会わないでいたい』

黄瀬「そっすか～んじゃ高尾っち辺りでも誘って行ってみよっかな～」

まだ…… その時じゃないそんな気がしてた
みんなに見せれるほど私はまだしっかりと選手に戻れてない

黄瀬「…Aちゃんそんな難しく考えないでね？」

『ありがとう』

そう一言返した時バーンと大きな音を立てて
綺麗な花火が上がったたくさんの色の花火が上がる

黄瀬「Aちゃん…… 好きッス」

『えっ……』

黄瀬「＂友達＂じゃなくて＂彼氏＂として隣にいさせてくれないッスか」

まるでメールのタイミングとかぶしてきたかのような時だった

『黄瀬……』

「俺、返事待ってほしいとか嫌いなんッスよね俺なりに Aちゃんとは距離縮められたと思ってるッスけどAちゃんは時々俺と一線を引く」

一線を引いている────
そう感じさせてしまっていたのかと今気づいた

「けど！必ず超えるからだから俺に隣に居させて」

.

.

.

『き……((

返事を言おうとした瞬間大きな花火の音がした
さっきよりも大きな音と一緒におっきな花火が打ち上げられた

思わず花火の方に目を向けた時……

急に振り向かされていつの間にか黄瀬の顔が目の前にあった

今まで何度だってキスしてきたしかし、こんなにドキドキして胸が張り裂けるような緊張をしたのは初めてかもしれない

黄瀬の顔が少しずつ離れていく男子とは思えないほどの綺麗な顔立ちの彼がなぜ私なんかを選んだんだろう

ニコッと笑い私の気持ちを呼んだかのように

「Aちゃんだからッスよ」

と……耳元で囁いた

『私は……黄瀬が好き』

「Aちゃんほんとッスか？それって付き合うってことでいいんッスか!?」

『だから！そうって言ってるじゃん!!』

「やったーーー！ Aちゃん!!大好きッス！」

恥ずかしげもなくそんな言葉が出てくる黄瀬は
素直ですごいと思う思ってても口にできない私とは大違いだ