勇気をください (ページ32)

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32.自由って難しいページ32

「『やっぱ私天才』」

お互いがお互いの姿を見ながら自分を褒めるばか姉妹

私は自分がやった妹の髪の毛妹は私に着させて浴衣を見て自分を褒める

毎年高校に入るまではやっていた

『久しぶりだわこの感じ』

「そうだねほらほら黄瀬くんきたよ？」

インターホンがなって私は気分よく扉を開けると……

「あっ…えっと」

来たのは妹の彼氏の方だった

「あっごめん私の方が先だったじゃ！おねぇ楽しんできてね～」

『はいはいあんたもね～』

まぁまだ5時半すぎだもんねまだ来るわけないか
こんな気持ちで人を待ったことあったかな

いつもは楽しみなんて気持ち持ったこと無かったのに

そして6時少し前になってインターホンがなった

『はーい』

黄瀬「お待たせッス！ごめん遅くなっちゃって」

モデル黄瀬涼太を思い知らされた気分だった
さすがすぎる……このなんから着こなしてる感

『あっ…うん』

黄瀬「一応帽子は被ったんッスけどバレちゃうッスかね？」

『うんバレると思うよ』

黄瀬「……んじゃ手繋いでこ？普通のカップルぽくしてればバレないッス」

『冗談はそこまでね早くしないと始まる行こ』

黄瀬「冗談じゃないんッスけどね～」

実際、会場に着くと人がいっぱいいる

すれ違う人とかにぶつかって倒れそうになると

「やっぱ手繋いだ方が良さそうッスね」

と言って手を出てきた

黙って繋いでくれればこんな恥ずかしい思いしなくていいのに絶対わざとだな

『わかった』

「Aちゃん照れてるんッスか？」

『うるさいからーーー』

中学3年以来のお祭り……見える景色はあの頃と何も変わらない

あの時の私は高校2年の夏
黄瀬涼太と来るなんて想像もしてなかった

「A？ Aだよな!!」

名前を呼ばれて振り返ると……

『久しぶりだな!! 』

中学の男バスの集団が居た黄瀬は気を使って手を離してくれて私はすぐに集団に囲まれた

「おいおい最近姿見ねーから心配してたんだぜ？」

「向こうに女バスもいたぞ??」

「彼氏か!? というかあれ黄瀬涼太じゃん！」

『だから質問が多いんだよあんたら!!』

「A おかえりやっと帰ってきてくれたんだな」

男バスのエースだったやつが最後落ち着いた声でそう言ってくれた

『ありがとうただいま』

「女バスの奴らも会いたがってんだから変なこと気にせずあったら声かけろよー」

そう言って手を振りながらまたぞろぞろと言ってしまった男バスたち