〔あんスタ〕彼は私を見ていない〔衣更真緒〕 (ページ5)

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05：中学最後の年ページ5

中学校生活最後の年、私と真緒は同じクラスになった

「Aーー！同じクラスだー！」

新しい教室に行くと仲の良い女友達の神谷恵が話しかけて来る

「めぐちゃん！うん。やったね！」

めぐちゃんと同じクラスになれたのも嬉しかったけど真緒と同じクラスになれた方が嬉しかった
　
「Aの席どこー？」

「ちょっと待ってー確認してくる」

そう言って自分の席を確認する

「……………あ」

自分の席を確認して隣の人も確認すると真緒の名前が書かれていた

「あれ？A？」

自分の名前を呼ばれそっちを見ると真緒が立っていた

「真緒！」

「同じクラスだな。よろしくな！」

真緒は初めて会ったときと変わらないキラキラした笑顔で言った

その笑顔に不覚にもドキッとしてしまう私

「うん。よろしく。」

私は中学に入ってから真緒に対して別の感情を抱いていることに気付いた

そう。何を隠そう、私は真緒に恋をしているのだ

だけど………

「真緒ー！同じクラスだぞー！」

「またお前とかよー？」

「そんなこと言うなよー。俺、泣いちゃう」

「おー真緒ー！よろしくなー！」

「おう！よろしくな！」

「え。待って。何その違い。俺本気で泣くよ！？」

あっという間に真緒の周りに人だかりが出来る
真緒は男女関係なく人気がある

だから真緒に恋心を抱いている女子は少なくない訳で…

私が入り込める場所はない

私の事なんか見ている訳がない

「かわいい」

「はい！？」

突然そんなことを言われて声のした方を見るとニヤニヤしているめぐちゃんがいた

「恋する乙女のAの顔、かわいいなーって」

「何言って……っ！？」

「だってA。好きなんでしょ？衣更くんのこと」

「へ？」

「もーバレバレだよー？」

「めぐちゃん、からかわないで」

「A、顔真っ赤。かわいー！」

「めぐちゃんー！！」