シングルファーザーです【ヒプマイ】

2話 ページ4

貴方「...」

時は進み深夜、律も李も寝床について眠っている
俺の目の前には彩の名前が書かれた離婚届がある

貴方「どこで間違えたんだろ...」

高校生の頃から付き合って20歳の頃に律が生まれその後2人で協力して育てて最近李が生まれ夜泣きも少し治まってきたくらいだ

なのに...ここまで尽くして来たのに

どこがダメだったんだ？

金か？愛か？

何も分からなかった


ボールペンを握り締めたまま中々ペンは進まなかった

貴方「ダメだ...書けない...手が進まない...」

仕方がない明日書くか...

リビングにある2人で選んで買ったテーブルを少し撫でると昔のようなツヤは感じずに使い込んだでこぼことした感覚がある

この家には彩と俺と律と李の思い出が詰まってる


皆で行ったピクニックで撮った写真には口いっぱいにおにぎりを頬張る律、李に哺乳瓶からミルクを飲ませる彩、律を膝に乗せる俺が映っている

この時は楽しかったな...

あの後車の鍵を無くして夕方までずっと草むらを探し続けたんだ...

彩にめっちゃ怒られて

そのあと近くの牛丼屋で飯を食べた
その時の牛丼屋がやけに美味く感じてよく家族で通いつめたな

もう、それも出来ないんだよな


気を紛らわすために一服しようとベランダにでるとそこには夏に使うビニールプールがある

このプールで沢山遊んだな...庭で膨らませて水ためて遊んではしゃぎ過ぎて干してあった洗濯物にかかっちゃって彩に怒られた

彩は怒ってばっかりだったけどほんとは優しくて寂しがり屋なんだ...ただ気が強いだけ

貴方「俺にはお前しかいなかったけどお前にはいたんだな...」

目から熱いものが流れ頬を伝う

貴方「はは、俺ちゃんとあの子達のパパになれるかな...不安だよ...彩」

俺は

寂しいよ

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