*呼び方 ページ3
「き、吉良さん…っ!」
吉良「良いから暫く、俺に抱かれてろよ。A。」
夜ご飯を食べ終わり、皆思い思いの時間を過ごす時に、吉良さんが私の部屋にやってきて、突然私を抱きしめてきてもう数分間この状態で…。
身動きがとれなくて、私は終始同じ体制で座っている。
抱きしめてくれるのは嬉しい…けど、彼との体温が近くて、頬に熱が溜まってしまう。
男の人の特有である力強い腕でギュッとされると、胸の鼓動が益々増していく。
「あの…っ吉良さん。」
吉良「なんだ?」
「…一旦、離してくれませんか?」
吉良「なんでだよ。」
声のトーンは普段と変わらないがやや不機嫌そうなオーラが伝わってくる。
恐る恐る私は彼に正直な気持ちを伝える。
「……吉良さんと近くて、その、恥ずかしい…っ。」
いざ口に出すと、徐々に羞恥心を覚えボンッと頭の湯気が立つ音がする。
もう、すぐに赤くなるのを、抑えたい…。
吉良「…そう言われるとますます離したくなくなるんだけどなぁ。」
どこか嬉しそうなトーンで話す彼は、さらに腕の力を強め、さらに吉良さんとの距離が縮まる。
吉良「お前、顔真っ赤だな。…すっげぇ可愛い。」
「あ、あんまり見ないでください…!」
真っ赤に染まった顔を隠すため、彼の厚い胸板に顔をうずくめる。
吉良「……ヒロト。」
「…えっ?」
吉良「…ほら、ヒロトって言ってみろよ。
お前今までずっと吉良さんしか言ってねぇだろ?そろそろ下の名前で呼んでくれよ。」
顔を近づけ、彼の綺麗な顔立ちが視界いっぱいに映る。
彼のつり上がった瞳に見つめられ、私は終始逸らしてばかりいる。
吉良「なぁ、言ってくれよ。それとも俺にキスされてぇか?」
「っ?!そ、それはちょっと…!」
吉良「俺に喰われるのと、名前を言うのとどっちが良いんだよ?」
彼の吐息混じりの低音ボイスが私の耳元で呟き、自身の耳が熱くなるのを感じる。
耳元で感じる擽ったさを覚えつつ、私は意を決してゆっくり口を開いた。
「ヒ、ヒロトさん…っ。」
初めて、彼の下の名前を呼び、改めて恋人同士になったという自覚が芽生え始めた。
吉良「……悪ぃ、やっぱ喰うわ。」
彼の言っている喰うとは一体何のことかと聞こうとしたら、肩を掴まれ貪るようにキスをされた。
「んっ…吉良さん…。」
吉良「ヒロト…だろ?」
一度離れたかと思いきや、再び柔らかい唇を重ねられる。
普段優しいのに、変なところで強引になる彼に今日もドキドキが止まりません…。
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アニオタ - 初めまして、作品読ませて頂いてます。ヒロト凄い夢主ちゃんにベタ惚れですね。読んでて微笑ましいし和みます。これからもヒロトが変わらず夢主ちゃんに愛情を注いでいく様子を温かい目で見守らせてください。これからも更新頑張ってください。続きを楽しみにしてます。 (2020年8月30日 11時) (レス) id: 4bb6e8f6df (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - 星もなかさん» 返信遅くなって申し訳ございません…わざわざコメントして下さってありがとうございます!体調管理に気をつけて頑張っていきたいと思います(^^♪ (2020年8月28日 13時) (レス) id: 792f1a5f44 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - おい…………………………………これ完全に忘れてるだろ(笑) (2020年8月28日 8時) (レス) id: 0dcd5b296d (このIDを非表示/違反報告)
星もなか(プロフ) - 初めまして、ヒロトかっこよすぎませんか?!もう惚れました!これからもお身体に気をつけて頑張ってください!応援しています! (2020年8月19日 22時) (レス) id: 70c50fe7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - となりの青華さん» コメントありがとうございます!とても励みになります…!今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2020年7月12日 2時) (レス) id: 792f1a5f44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふわもこ | 作成日時:2019年11月11日 23時