深愛３１ ページ31
さっきのベンチから離れ、再び彼と歩き始めた。
楽しげに歩いている吉良さんとは対照的に、私はさっきの会話の事で心が酷く落ち込んでいる。
幽霊…か。
確かに幽霊みたいに表情が無くて根暗だけど、いざ他人からそう言われるとなかなか心に刺さる。
まぁ…あの子たちの言い分も一理ある。
周りから見たら、イケメンな有名人と暗くて地味な一般人っていう風にしか見えないんだろうなと自覚していた。
…確かに吉良さんはかっこよくて、尚且つサッカーという男らしいスポーツもやっているから周りから見ればモテ要素満載なのは前から理解している。
外見だけでなく、内面も劣らないほど素敵な人だ。
一緒にいればいるほど、彼のさり気ない優しさや気遣いなどが吉良さんの本当の性格が徐々に伝わってくる。
今まで優しさなんて、誰からももらったことない私にとって、彼の存在は本当の神様のように眩しかった。
吉良さんは、私とは生きてる世界が違う。…それは分かっていた。
理解しているはずなのに…なんでかな。胸の奥に黒いもやが渦巻いているような感覚に襲われる。
今まで感じたことのない感情に、歩きながら一人でもやもやしている。
…吉良さんは、楽しそうに表情を浮かべているけど本当は…一緒に居ても全然楽しくない、誘う相手間違えたとか心の中で思ってるんだろうな…。
せっかくこんな私を誘ってくれたのに、自分は何も出来なくて何だか申し訳なくなる…。
吉良さんみたいなかっこいい人とこうやって一緒に歩けるシチュエーションなんて、この先訪れる事はもうないんだろうな。
そもそも私の事が好きな男の人なんてまず居ないと思うし、第一こんな根暗な人間と一緒に居たいなんて普通は思わない。
そのはずなのに…彼は私を誘ってくれた。
でも…吉良さんは何が目的で私を誘ってくれたんだろう…？
吉良｢おい。｣
｢っ！は、はい。｣
吉良｢次、あの店に入ろうぜ。｣
彼が指さす先にあったのは、シルバーでプラネタリウムと書かれた博物館のような建物だった。
そのスケールは他のお店と比べても比にならないくらい大きかった。
プラネタリウム…凄く楽しそう。
お花ももちろん好きだけど、星も肩を並ぶくらい眺めるのが好き…。
吉良｢早速入ってみようぜ。星とか俺見んの好きなんだよな。｣
｢…私もです。星、綺麗ですよね。｣
だから彼の必殺技は綺麗な星系なんだ…。
そう心の中で思いながら、吉良さんと一緒にその建物の入り口に入った。
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
