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「あんたって結構なバカよね。」
「梨花って結構ひどいよね！！」
4人で自主練した次の日
アタシの報告を聞いた梨花ははぁとため息をついた。
「結局及川たちと自主練して、鍵閉めて、及川たちの着替え終わる前に先帰ったの？」
てか、男子より着替え早いあんたってなんなの？
といつにも増して鋭いところに斬り込んでくる梨花にぐぅのねも出なかった。
「あんたね、そういうときは送ってもらうのが鉄板でしょ？」
「だから、待ってたらそう言われると思って先帰ったの！！
及川の帰る方向とアタシの帰る方向逆だから送ってもらったら迷惑じゃん！！」
「バカねぇ。
女の子はちょっと手が掛かるくらいが可愛いもんなのよ。」
ロッカーを閉めて髪を整える梨花を見ながら朝ごはん用のおにぎりを頬張る。
「アタシそんな女の子に絶対なれないなー。」
「甘える？なにそれオイシイの？なあんたにはハードル高いわね。」
なにも言わずにアタシの髪にもブラシをかけてくれる梨花にはかなり強めのお姉さん臭がする。
「はい。」
「ありがとー。」
部室を出て鍵を閉める。
「で、前髪はどうすんの？」
月日とは驚くべきものであんなに絶望していた短さだった前髪がもう眉下まで伸びてきた。
「前髪ってこんなにすぐ伸びるもんなんだね。」
「また伸ばすの？」
「後ろ髪切るついでに美容院で切ってもらおうかな。」
プロが切った方が間違いがなさそうだ。
「そうしな。
もう自分で切らない方がいいよ、絶対。」
絶対を強調しないでくだせぇ、姉御。
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作者名：名も無き者
| 作成日時：2021年1月18日 21時
