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「飽きた。」

「おいおい、まだ始まって10分だぞ。」

「始まって10分のカードの量じゃないやつが何言ってんだよ。」

「お前がドロー4出しまくるからだろ!!」

「天が俺に味方してんだよ。」



結局トランプは太刀川の頭脳じゃ無理と判断し、

出水が持ってきていたUNOをすることになった。

じゃんけんで太刀川の前を勝ち取った俺は、始まって10分しか経っていないのにかなりのカードを太刀川に引かせ続けている。


「お前、あれだよな。

もうそこまでくると太刀川さんのこと好きだよな。」

「当真くん、寝言は寝ていってくれる?」


ドローを回避しようとリバースを出した太刀川のおかげでもう一度やってきた俺の番は、

リバース返しで太刀川に順番を戻して終わった。

隣の太刀川の顔が青ざめたのはいうまでもない。



「あやちゃんはさ、どーしてそんなに太刀川さんが嫌いなのー?」

「俺は太刀川さんが嫌いなんじゃなくて、むさ苦しい男が嫌いなんだよ、ゆーさん。」

「じゃあ当真くんと冬島さんは?」

「もちろん嫌い。」

「流れ弾がいてぇ。」


本当に痛いのかわからない様子でケラケラ笑っている当真くんは、

奥の方でぐったりしている冬島さんにちらりと視線を向けた。


「冬島隊は真木(まっきー)が男臭さを緩和してくれてるよな。」

「そりゃどーも。」


足を組んで優雅にカードを眺めるまっきーは今日も美人だ。




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作者名:名も無き者 x他1人 | 作成日時:2021年10月18日 17時

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