7 ページ7
・
「おい!!起きろA!!」
「っせえな。」
自室のベッドよりはるかに硬いマットレスで寝心地は最悪な上に、
心地の良い夢からでかい声で起こされた時の機嫌はもはや人間と言ってはいけないのかもしれない。
「んだ、太刀川か。」
「お前本当に俺の時だけ態度悪いよな。
おい、出水どうにかしろ。同級生だろ。」
「あー、無理無理。
綾瀬の態度改めさせるより、太刀川さんが折れる方が早いですよ。」
「そう言うことだ。
諦めろ、太刀川。」
「風間さん並みのセリフなんだよな。」
昼か夜かもわからない宇宙空間を彷徨ってどのくらいの時間が過ぎたのだろう。
眠りにつく前に誰かがもう少しで三門市に到着すると言っていたが、
トランプを持った太刀川を見る限りまだ時間がかかるのだろう。
これだから遠征は嫌なんだ。
狭い密閉空間で太刀川と何時間も一緒に過ごすのは苦痛以外の何んでもない。
まあ、結構お金が弾むから毎回嫌々ながらも参加してしまう。
「大富豪やろうぜ。」
「お前、その弱さでよくそのセリフ言えたよな。」
「じゃあ神経衰弱。」
「自分の脳みその容量顧みてからもの言え。」
「誰だよ、綾瀬こんな風に育てたの。」
「逆にお前は何食ったらそんな風に育つんだよ。」
「餅。」
「俺これから一生餅食わねえ。」
・
228人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:名も無き者 x他1人 | 作成日時:2021年10月18日 17時