検索窓
今日:28 hit、昨日:30 hit、合計:40,809 hit

18 ページ18




「お前、大丈夫かよ。」


保健室のベッドに腰掛ける俺を見つけた出水が心配そうに顔を覗き込んだ。


3学期が始まったその日

2時間目の体育の前にフラっと保健室にきた俺を見た養護教諭は何も言わずにベッドを一つ貸してくれた。


寝るわけでもなく、そこに腰掛けて窓から同級生たちが行っている体育をぼーっと見て時間を過ごしていると、

膝から血を出した出水がやってきたのだ。


「別に。」

「あっそ。

てか先生は?」

「出張。」


ふーんと言いながら適当に棚を開けて消毒液と絆創膏を取り出した出水を横目に、

ポツリと言葉が溢れ出た。



「母親はさ、」

「は?」

「僕の母親はヒステリックな人だったんだ。」


静かにこぼしたその言葉に何も反応せずに怪我の手当てを続行した出水を見て、

話の続きを口にした。




19→←17



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (106 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
228人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:名も無き者 x他1人 | 作成日時:2021年10月18日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。