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「お前、大丈夫かよ。」
保健室のベッドに腰掛ける俺を見つけた出水が心配そうに顔を覗き込んだ。
3学期が始まったその日
2時間目の体育の前にフラっと保健室にきた俺を見た養護教諭は何も言わずにベッドを一つ貸してくれた。
寝るわけでもなく、そこに腰掛けて窓から同級生たちが行っている体育をぼーっと見て時間を過ごしていると、
膝から血を出した出水がやってきたのだ。
「別に。」
「あっそ。
てか先生は?」
「出張。」
ふーんと言いながら適当に棚を開けて消毒液と絆創膏を取り出した出水を横目に、
ポツリと言葉が溢れ出た。
「母親はさ、」
「は?」
「僕の母親はヒステリックな人だったんだ。」
静かにこぼしたその言葉に何も反応せずに怪我の手当てを続行した出水を見て、
話の続きを口にした。
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作者名:名も無き者 x他1人 | 作成日時:2021年10月18日 17時