天然メンヘラ製造機［ワールドトリガー］ (ページ15)

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「玉狛の白ちびにあったのかよ！？」

「うん。軽くボコしてきた。」

「･･････。」

「え、なに？

まさか米屋負けたの？」

「ノーマルじゃなくて黒トリガーでな！！」

へぇ、あの子黒トリガー使いなんだ。

そういえば迅さんもそれらしいこと言ってたっけ。

数日前に会った師匠の顔を頭の片隅に思い浮かべながら、

目の前のプリントにシャーペンを走らせた。

「てか、なぁーんで俺らは冬休みだってのに学校きてんだよ。」

「それはお前の成績が良くないからだよ、米屋。」

「じゃあなんでお前がここにいるんだよ。

綾瀬は数学の点数いいじゃん。」

「微妙に出席日数が足りてないからね。」

いつもは40人いる教室に今日は2人だけ。

どこか閑散としていて、

外から聞こえてくる騒がしい部活の音とは別世界にいるようだった。

「･･･おまえ、大丈夫か？」

「は？」

動かしていたシャーペンを止めて、

横に座っていた米屋に目線を向けると真剣な視線とかち合った。

「大丈夫ってなにが？」

「いや、なんか日に当たったら消滅しそうな雰囲気してたから。」

「余計にわかんねぇんだけど。」

シャーペンを強く握りなおす。

こういうバカはときどきびっくりするような観察力を発揮してくるから困る。

「なんか困ってることあったら言えよ〜。」

「大丈夫、米屋に相談しないといけないほど末期の悩みはない。」

「おい。」

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