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ギギギギギィー
『まふ……?』
他の部屋よりひときわ重い扉を開けた
そして、目に飛び込んできたのは窓ひとつない真っ暗なコンクリートの部屋
それから、鎖を手足につけられて倒れているまふの姿だった
『!まふ!』
俺はまふに駆け寄り抱き起こした
『まふ!まふ!大丈夫か!?』
揺すっていると、まふが目をゆっくり開けた
しかし……
『!目が……』
開いたまふの目は暗闇のせいか、違う何かのせいか
ただの赤ではなく、もっと濃い血のような黒の混じった赤になっていた
まふ「ん……A君?……!A君どうしてここに!?」
『まふを助けに来たんだよ。……って、何で泣いて………』
まふがポロポロと涙を溢し始めた
まふ「だ……て、ルク……さ、に、A君……たちが町の……人たちに、傷つけられてる……て……お、俺のせいで……!!」
……心配させちゃったか
ん?てかいま俺って……
よっぽど不安だったのかな
『……大丈夫。そらるさんたちが助けてくれたんだ。坂田も、センラも無事だよ』
まふ「!……そっか……よかったあ……」
ほっとしたような顔をしたまふは起き上がった
『……まふ、ここを出よう。俺、まふを助けに来たんだ。そらるさんも、みんなも来てるよ』
俺がそう言うと、ふっとまふの顔が暗くなった
まふ「……俺は行けない」
『!……どうして?』
まふ「……俺は、ここにいなくちゃいけないんだよ。俺は、レホルードなんだから。それが決まり」
……そんなので、まふの自由が奪われるなんて、おかしい
『……まふは?まふ自身は?どう思ってる?まふはこのままずっとここにいたいのか?』
俺には、そうは見えないよ
まふ「え、でも……」
俺は、まふに向き合ってまふの手を握った
『いいよ。今まで言いたかったこと、言えなかったこと、全部話して。まふの思ってること全部。まふの、願いを。大丈夫。俺がちゃんと聞くから』
ありったけの思いを
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山犬 - 闇雲@センラーさん» 遅くなりました!……同士……(☆ω☆) (2019年6月30日 16時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
闇雲@センラー - 同士よ…………( ☆∀☆) (2019年6月16日 16時) (レス) id: a89d1b894b (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - Charaアンテさん» 長いんですよ………ありがとうございます。 (2019年2月21日 22時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
Charaアンテ - 長いですね…これ…おもしろい… (2019年2月17日 12時) (レス) id: 7bd2ec4960 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - この子さん» お返事遅くなってごめんなさい!!Eve君ですね?ありがとうございます!! (2018年12月18日 23時) (レス) id: 0a1d25e071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山犬 | 作成日時:2018年9月12日 6時