episode1 ページ3
ー近づかないでー
ひどいよ…
ーこっち見んじゃねぇよー
見たくて見たわけじゃないのに
ーあんたなんて生まれなきゃ良かったのにー
生まれなかったら良かったのに
ー化け物は森に篭ってろー
どうして…どうして私はこの世界に生まれたの?
どうして幸せになっちゃいけないの…
あれ?でも…
幸せって…何?
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リン「…またこの夢か…」
最近はずっとこの夢…昔の夢を見る。
毎日が地獄だったあの頃の夢、
いや…地獄は今でも終わっていないか。
今日は平日。
私ぐらいの歳だったらこの時間は学校にいるだろう。
でも私は違う。まぁ…つまりはニートだ。
私だって進んでニートになった訳ではない。
学校側に頼まれたのだ。
生徒が怖がるから。君のためにも。
なんて…いい言葉を並べて私にそう言ったんだ。
本心では…あいつらだって私を怖がってるくせに…
人間じゃない。化け物だって。
話している間だって、あいつらは震えていた。
つまり私に恐怖心を抱いているのだろう。
だから私は学校をやめた。
あいつらのためなんてもんじゃない。
私のためだ。私は自分のために生きる。誰があんな奴らのためになってやるか。
私だって普通に生きたかった。
友達が欲しかった。
優しい家族が欲しかった。
いや…2人友達と呼べる奴はいたな…
なぜかよく私の隣にいた。
変わった奴らだったな…
だけど私は化け物だ。
幸せになんてなれっこない。
私は人間じゃないんだから。
昔から言われてきた。
化け物と。
自分のために学校にいかなくなり、自分のために外へも行かなくなった。
しかしまぁ化け物と言えどお腹は空く。
だからたまにだが外へも行く。
さて…そろそろ食料も無くなってきたな…
買いに行くか。
そうして、私はフードを深く被り外へと出る。
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作者名:ルナ☆ノワール | 作成日時:2017年8月17日 23時