死神さんは死にたいのか

百二十二話 ページ22

仮に私の性別が女なのは、そういうご趣味の科学者だとしよう

｢じゃあ私の産みの親はパパかママどっちなの？｣

｢またそんな変なことを言っておるのか、白牙｣

｢だって、気になるんだもん｣

ゴロゴロと転がりながらそう言う私を、呆れたような顔で見る夜一

パピーかマミーか、今夜は気になって寝れないかも

｢そこは普通、性別以前にどんな奴なのかじゃろ｣

｢確かに｣

あー、ますます今夜は寝れない気がしてきた










｢てことで、教えてちょ。喜助ちゃん｣

｢どれだけ気になってるんですか、もう良い子は寝る時間ッスよ｣

｢良い子じゃないからまだ寝ませーん｣

｢全く貴女って人はあー言えばこう言う｣

知りたくて仕方ないんだもーん、と言うと滅茶苦茶長い溜め息が返ってくる

｢...女の人です｣

｢え｣

｢貴女を造ったのは女の人ですよ。正確な事は分かっていませんが、マユリさんからお聞きしたことがあります｣

｢マユリから？｣

｢はい、余りにも熱心に何やら古い資料を読み漁っていたので気になって｣

｢へー｣

じゃあ私の生みの親はマミーって事か











｢あー、スッキリした。じゃ、私、寝るわ｣

｢え、もっと他にないんスか？性別以外にも名前とか、どんな人なのか、とか｣

｢今のところは興味ないね、パピーかマミーかを知りたかっただけだし、それに眠い｣

瞬きを繰り返す浦原にそう返したあと、大きな欠伸をこぼす

あー、眠い眠い

｢...そうですか、貴女がそう言うならそれで良いのでしょう｣

何時もとは違い静かに目を閉じ口を開く浦原

きっと浦原は全て知っているのだろう

私がやたらと性別を知りたがってた生みの親についても

私が何故生まれたか、さえも

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