愛病 百十六話 ページ16
カカシside
「実に滑稽よのぉ、して、どうだ?小娘に殺られる気分は」
一体、いま何が起きているんだ
音忍を粗方片付けた後、俺とガイはすぐに三代目のところへ向かったのだが
そこには有り得ない光景が広がっていた
グッタリとしている三代目
右肩の傷を抑える大蛇丸
右眼から血を流すツバサ
俺たちは思わず困惑した
何故、ツバサが結界の中にいるんだ
それにあれはツバサなのか?
予選で見たときと同じだ、何かが可笑しい
「...貴女..ツバサちゃんじゃないわね、一体、誰なの」
「
大蛇丸の問いかけに対し、自分は自分だと主張する
あそこにいるのは誰が見てもツバサだ
だが、何かが違う
上手く言えないが、ツバサであって、ツバサじゃない
「
声や雰囲気だけの問題ではない
姿は同じなのに、あれではまるで別人だ
「......身体がついていかぬ、力を使い過ぎたか」
大蛇丸を殺る為に動き出したかと思えば、急にピタリと止まるツバサ
「命拾いしたな、今回は見逃してやる。さっさと失せろ、次はない」
そして、冷たい声でそう言い、刀を佩きながら大蛇丸を鋭い目で睨む
「くっ....!」
すると、大蛇丸は悔しそうな顔をして、この場を後にした
周りにあった結界が消えていく
「ツバサ?!」
その場で呆然と立ち尽くしていると、突然、フラッと倒れていくツバサ
俺は慌てて駆け寄り、ツバサを抱き留める
「........?」
「おい!ツバサ、しっかりしろ!!」
虚ろな目で俺を見るツバサ
「いか..ない...で...」
震える手で何かに手を伸ばす
が、その手は力なくブラりと垂れ、宙を切る
「に..い...さん......」
暫くして、ツバサは意識を失ってしまった
「カカシ...その子は一体......」
「.....オレにもさっぱりだ」
予選のときにせよ、さっきのときにせよ
ツバサ、一体、お前は......
いや、今はこんなことを考えている場合じゃない
一先ず、傷を止血しないと
俺は考えることを一旦止め、ツバサを横に寝かせ手当てを始めた
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狗犬(プロフ) - あやさん» 有難うございます。そう言ってもらえて嬉しいです、今学業に力を入れている為更新が厳しい状況となっていますが、落ち着いたら頑張って更新致しますので宜しくお願いします! (10月2日 21時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 是非とも続き読みたいです! (10月2日 20時) (レス) id: f6af94ada0 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - りなーるさん» コメント有難うございます!いま、ネタを収集している最中ですので、暫くお待ちください。 (2023年4月2日 23時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
りなーる(プロフ) - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます!! (2023年4月2日 20時) (レス) @page45 id: fcaf0d8ff7 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - ミミさん» コメント有難うございます!中々、更新出来ずじまいで、すみません。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2022年2月18日 9時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狗犬 | 作成日時:2021年4月23日 21時