【NARUTO】愛は心を侵す病のように

愛病 四十六話 ページ46

何だか体がふわふわする

...変な感じ

ちゃんと地面に足はついてるのに

それよりここ、どこだろう

「?!」

私はそう思い辺りを見た

けれど、ここは何処か見覚えのある場所で

...まさか...ここって

私はこの場所を知っている

知らないわけ、間違える訳がない

だって...ここは...

「私がイタチ兄さんと遊ぶの！」

「俺が先に修行みてもらうの！」

急に聞こえた２つの知っている声に、私は肩を跳ね上げた

私は声が聞こえる方に足を進めた









「私が先！」

「俺が先！」

「２人とも落ち着け、順番に遊んでやるから」

間違いない、ここは前に住んでた"私たち"の家だ

「この前、一緒にお団子屋さんごっこするって約束したの！だから私が先!!」

懐かしいな

よくこうやってサスケ兄さんとイタチ兄さんの取り合いしてたっけ

「そんなの後でいいだろ！」

アカデミーを卒業して忍者になったイタチ兄さん

任務があったりして忙しくて、中々構ってもらえてない私たちはどっちが先に遊んでもらうか喧嘩してた

イタチ兄さんが大好きな私たちは、互いに譲り合わなくて兄さんはよく困ってたなぁ









私はいま何を見ているのだろう

夢？いや昔の記憶？

そんなのどっちでもいいか

ここにはイタチ兄さんも、きっと母さんと父さんもいるのだろう

「またそう言って、いつもツバサが先じゃないか！ツバサばっかりずるい!!」

いまは何も考えず感傷に浸っていたい

「もういい...サスケ兄さんなんて知らないもん！大っ嫌い!!」

暫く小さい頃の私と兄さんの口喧嘩を見ていると、私が声を荒らげその場から駆け出す

あ、やばっ...！気づかれっ....？

私の隣を通り過ぎて行く小さい自分

一斉に此方に向くサスケ兄さんとイタチ兄さんの視線

「...ツバサ」

「放っておけばいいんだよ、ツバサなんて」

どうやら私は２人には見えてないみたい

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