愛病 十六話 ページ16
「おーおー、腹の虫が鳴っとるね」
タイムリミットの12時
朝飯を抜いてきた私たちのお腹は限界を迎えていた
鈴を取れなかった人が本来、丸太に括り付けられるのだったが
鈴は全員取れていない
のにも関わらず、丸太にはうずまき君が括り付けられていた
お昼ご飯を待ちきれなかったうずまき君が先にお弁当を食べようとしたらしい
そこを運悪く先生に見つかっちゃったみたい
「君達、ところでこの演習についてだが、ま!お前らはアカデミーに戻る必要も無いな」
うずまき君らしいな、なんて思っていると先生が話し出したので
私は先生の方を向いた
それを聞いたうずまき君が喜び出す
「...そう、ツバサ以外の3人、忍者をやめろ!」
が、その喜びも束の間
先生は低い声でそう言った
「忍者やめろってどう言うことだよ!そりゃさ、確かに鈴取れなかったけど!なんでやめろとまで言われなくちゃなんねぇんだよ!」
「そうよ!それに、なんでツバサ以外なのよ!!」
一気に向けられた視線に私は肩を跳ね上げた
その向けられた視線は少し鋭く、睨まれているような感覚に陥いった
怒られている訳では無いのに、責められているような気がして、私はキュッと口を結んだ
大丈夫、大丈夫だから
みんなは私を睨んでなんか、増してや怒ってなんかない
そう分かってはいても、考えれば考えるほど、マイナス思考になっていく私
次第に小刻みに震え出す自分の体
「大丈夫だ、誰もお前のことを責めたりなんかしてないよ」
「?!」
私の異変に気付いたのか、先生は優しい声色でそう言った
その声を聞いたあと、不思議と震えは収まっていった
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狗犬(プロフ) - マナさん» はい、構いませんよ。 (2021年5月9日 10時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 作者さん質問してよろしいでしょうか?? (2021年5月9日 6時) (レス) id: adb8954dbb (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - 瑠威さん» 有難うございます!更新、頑張ります! (2019年12月10日 22時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
瑠威(プロフ) - すっごく好きです!!是非最後まで書いてください!更新、楽しみにお待ちしてます!! (2019年12月10日 20時) (レス) id: a109e2f894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狗犬 | 作成日時:2019年12月8日 20時