愛病 十四話 ページ14
4人中3人が下忍に
4人中1人がアカデミーに
どちらになるにせよ、鈴を取りに行かないと始まらない
鈴を取るには、協力しないと取れない
下忍候補なだけの私たちが、個人だけで上忍に挑んでも勝ち目はない
なら、鈴が取れる確率を上げるにはチームプレイしかないよね
時間制限もある訳だし、なりふり構っていられない
その後で考えればいい
「よし、そうと決まれば即実行しなきゃね」
私は立ち上がり、その場を離れた
まずは1番近くにいた兄さん
「悪い、他を当たってくれ。俺はカカシから自分1人で鈴を取る」
「ううん、いいの。頑張ってね、兄さん」
やっぱりこう来たか
何となくそんな気はしてたけど...
兄さんは予想通り、1人で鈴を取りに行くみたい
次はサクラちゃん
「ごめんね、ツバサ。私、サスケ君を探さなきゃいけないの」
「分かったわ。でも、兄さん探しもいいけど、そればかりに気を取られてちゃダメよ」
サクラちゃんはいつも通り兄さんを探しているみたい
そして、最後はうずまき君
「折角、誘ってくれたのは嬉しいんだけど、俺は自分の実力でカカシ先生をギャフンと言わせたいんだってばよ!」
「そっか、カカシ先生をギャフンと言わせられるといいね」
うずまき君はそれだけ言うと、素早くこの場を去っていった
...見事に全員に断られちゃった
薄々、そんな気はしてたけど
これからどうしよう
1人でどうにか出来る訳がないのに
私はその場で頭を抱え、長い溜め息を吐いた
「あらら、そんなに長い溜め息なんか吐いちゃって。幸せが逃げちゃうよ?」
「えっ?!」
さっきまで誰もいなかったのに?!
急に聞こえた声に、私は勢いよく顔を上げだ
そこには、ニコニコと笑いながら私を見るカカシ先生がいた
いつの間に...
「で、どうしてお前さんは鈴を取りに来ないの?」
先生は鈴を手に持ち、私に問いかけた
「いや、そういう訳じゃないんですけど...」
「全員に振られたんだな」
「はい、協力でもしない限り、上忍の先生から鈴を奪い取るなんて..」
下忍1人じゃ出来っこない
だから、みんなに声を掛けたんだけど
「いやぁ驚いたね、まさかこの演習の答えを分かってる子がいるなんて」
「え?この演習の答え?」
肩をガックシと落とす中、先生はあははと笑いながらそう言った
私が聞き返すと、先生は笑うのをやめて目を見開く
「え、だって、ツバサは答えが分かってるんじゃないの?」
この演習の答えってなに?!
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狗犬(プロフ) - マナさん» はい、構いませんよ。 (2021年5月9日 10時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 作者さん質問してよろしいでしょうか?? (2021年5月9日 6時) (レス) id: adb8954dbb (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - 瑠威さん» 有難うございます!更新、頑張ります! (2019年12月10日 22時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)
瑠威(プロフ) - すっごく好きです!!是非最後まで書いてください!更新、楽しみにお待ちしてます!! (2019年12月10日 20時) (レス) id: a109e2f894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狗犬 | 作成日時:2019年12月8日 20時