男主とアイドル【あんスタ】

隣に立つこと。【朱桜司】 ページ26

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『別に俺なんか五人組にするための穴埋めだと思っていたけれど、本当はちゃんと実績など調べて勧誘してくれたこと、嬉しかったです』









顔で決めたという訳ではなく、成績とかちゃんと見て決めたこと、凛月先輩にちゃんと教えてもらった。


普通に嬉しかった。









『適当で良いと言ったのにレッスンはとても厳しく鬼だと思いました。でも、それも厳しいからこそ愛だということを感じることが出来ました』

「鬼とはなんですか！」









会場も少し笑いが湧く。



他にも、事前に書いた紙を読み続ける。



隠れてお菓子を買ってくれたこと、

他の先輩に俺の話を沢山してくれたこと、

ライブで優しい言葉をかけてくれたこと、


他にもたくさんたくさん。




本当は、もっと感謝することは沢山あるけれど話しきれない。









『厳しくて、怖くて、うるさくて、大嫌いでした。でも、卒業と感じる今、どの先輩の卒業よりも寂しく感じます。大嫌いなのに』

「……」

『大好きです。大嫌いだけど、その倍以上大好きです。今まで、ありがとうございました。これからも他の先輩方と頑張ってトップアイドルになってくださいね』









情けない顔を見せたくないと思っていたくせに、自分が泣きそうだ。



花束を同級生が渡すと、朱桜先輩は俺を見てファンにみせて良いのかと思うくらい酷いほどの涙を流していた。









「……嬉しいです。ありがとうございます。こんなsurprise予想していませんでした。本当に、ありがとうございます……」

『大切なステージなのに大嫌いってたくさん言ってしまいすみません』

「いえ、その代わりたくさんの大好きという言葉を貰えて嬉しいです。司は、幸せです。私もAくんのことが大好きです……！」









「Aちゃん、やりすぎよー」

「うわ、つーちゃんガチ泣きじゃん」

「へぇ、かさくんがこんなに泣かされるなんてねぇ」

「あはは、インスピレーションが凄く凄く湧いてきた！！」









……誰？




ステージに突然四人上がってきた。

聞き覚えのあるの手だと思っていたが、その人達は今活躍しているKnightsのメンバー。




こんなの聞いていなくて俺も朱桜先輩も驚きのあまり固まってしまう。









「サプライズ仕掛けたけど、まさかAもサプライズ仕掛けてたなんてねぇ……」









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