【あんスタ】執事は愛される【男主】【完結】

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『私があの「皇帝」にあんなことをしてしまったのですから泉様の事件は私の行動で、もみ消されると思います。だから退学にまではいかないと思いますよ』









俺がこの行動を起こしてしまったせいで、必ず俺は退学になるだろう

あの天祥院財閥の次期当主をこの手で殴ってしまったから。




それに比べてまだ売れるかも分からないアイドルを閉じ込めた泉様の事件はまだマシに見える









『これで私は確実に退学ですね。ご両親もこれを知ったら私を執事から解雇されるかもしれません』









泉様は少し眉を上げる。


相変わらず、おっかない顔だ。









『今までありがとうございました。少なからずあなたにはとても感謝してます』

「………何、勝手に別れる気になってんの」









泉様は俺が話した後、睨みながらそう返してきた。

すると、俺と目を合わせないように話し始めた。









「さっきは……ありがと」









珍しい、泉様が遊木様以外のことで感謝した。









「でも、感謝はするけど俺は守られるだけのお姫様じゃないから。だからそうやってカッコつけて別れようとして欲しくないんだけどぉ」









いや、俺は助けてあげたのになんで文句を言われてるのか。









「それと、簡単に別れるとか言わないでくれない？第一、あんたは俺の執事で俺は主。Aがクビにされるかされないかは俺が決めるんだから」








そう言えばそうだけど、こんな問題を起こしても瀬名家に居座るなんて申し訳ないしご両親もうんざりすると思う。



俺が何も言わずに黙ってると、「ああ、もう！！」と泉様がやけくそになったように、俺に話した。









「だからぁ、あんたはずっと俺の横にいるの！！これは、主命令だから」









ここはカッコよく「側にいて」とか言えばいいのに、本当にカッコ悪い人だ。


だから、いつまで経っても遊木様に振られてるんだ。









でも、そんな風にカッコ悪いくせに、いつも俺のことを見ていて、文句を言いながらもいつもいつも救いの手を述べてくる。



俺はそんな泉様が、嫌いで、大嫌いで、









大好きだ









『じゃあ、嫌でもあなたのそばにずっと居させてもらいます。あなたのKnights(騎士)として』









俺は泉様の手の甲に口付ける。




そして、俺は今まで誰にも見せたことがないような顔を泉様へ向けた。




作っていない、偽物じゃない、









とびっきりの笑み(真実の笑顔)を









ーENDー

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