【あんスタ】執事は愛される【男主】【完結】

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「いつもの淡々とした口調よりも早口だがどうしたんだ」






氷鷹さんか……何でこういうことに気づくのか。
うざい。


早く終わらせて帰りたい。




というか、俺がこの学院内で悪口なんて言ったら録音機に聞こえてしまうし。


あ、でも泉様に渡す時は俺の声や他の人の声を全て編集で消して遊木様の声だけ聞こえるようにしてるから大丈夫か。









『大丈夫ですよ。少し気分が悪いだけですので』

「なんで？ウッキーのこと探してるの？」

『まあ、それもありますが…』






早く遊木様を見つけないと、日記に書くことも無くなるからな…。









「さっき、瀬名先輩といるところを見たが、何であんなに怒られていたんだ？」

「えー、A叱られていたんだ。あの人も説教長いよねー」








見られていたか…。

怒られてるところを見られるなんて恥だな。ていうか、見ていたなら俺が腹立ってるのも分かるだろ



氷鷹さん達は俺が理由を言うまで黙っているつもりのようだし…。

泉様の愚痴をあんまり学院内で言いたくないけど、まあもう居ないしいいか






『……遊木様に近づくなと言われていたんですよ。だからあれほど言ったのに…』

「だからあんなに遊木に塩対応だったんだな。俺は遊木を嫌ってるように見えたが」

『嫌ってるも何も、四六時中見ていたら何の感情も思わなくなりますよ』








氷鷹さんは俺のことを自分の友人を嫌ってるやつだと思っていたから、あんなに俺のことも嫌っていたのか。


嫌いも何も、関わりたくないという感情が強い。別に遊木様だけだと良いが、周りがなぁ…。








「執事も大変なんだね。俺もずっとウッキーを見続けるのは飽きちゃうかも。でもキラキラしたものならずっと見れるけど！」

『まあ、お金をもらっている身ですので文句は言えませんがね』









明星さんはどうしてそんなにキラキラしたものが良いのか。

遊木様と居たとき、札よりも十円玉とかの方が好きと言っていたよな。変わった人だ。








「大変だけど頑張れ」

『ありがとうございます』








氷鷹さんは俺の頭の上に手を置き、そういった。


……親か、おじいちゃんか？

まあ、俺に親なんかいないから知らないけど。

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