２６。 ページ27
．
「A、久しぶりだな！会いに来たぞ！」
『あっ守沢くん。久しぶり』
突然二年の俺のクラスに来ては抱きしめてきた守沢くん。相変わらず元気そうだ。
でも、彼こんなクラスの真ん中で抱きついてくる感じじゃなかったような気がする。
眼鏡もかけていないし、何か変わったのかな。
「Aが留年して帰ってきたと聞いて、飛んで駆けつけたぞ！」
『留年したって、恥ずかしいですね……。流星隊は今どうですか？』
「その事なんだが、今日の放課後ぜひ流星隊メンバーと会ってくれ！Aには昔世話になったからな」
世話になったって、大したことをした思い出がない。
確かに、彼は昔ひ弱でなんだか心配だったけれど、今の守沢くんの表情を見たところきっと良い行動が出来たんだろう。
．
．
『…………あ、君は』
「……俺か？」
「あの、いじめられっ子だった……」と言いかけそうになったが、口はちゃんと閉じた。
眼鏡をかけていて、どこの場所でもクラスには２,３人居そうな目立たない人。
しかし、何やら深刻そうな顔をしていたことに少し疑問を持っていた。
今回、たまたま屋上にいるとその人、守沢くんがいた。
『一緒に食べていいですか？』
「えっ、ああ、いいぞ」
黙々と食べる空間。
おかしい、何でこんなことになってしまったんだ。
1人で自由に食べるつもりだったのに……。
『そのポテトフライ美味しそう』
「む、あげないぞ。これは俺の好物だ」
いや、頂戴って言ってないけど……。
少し笑いながら『取りませんよ』と返した。
適当に話し、それなりにお互い緊張感が解れた所で聞いてみた。
『なんか、最近あからさまに暗いけど、何かあったんですか？』
「…………Aは神さまを信じているか」
正直、何を言ってるのかさっぱり分からなかった。
話を聞くと、守沢くんは神様に色々助けてもらったが、その助ける方法は神様がしたことではないと友人に言われて神様を避けているとか。
なんか、俺の想像以上にファンタジーなことが守沢くんに起こっているんだなぁ……。
軽い気持ちで聞いていたが、彼の表情を見て少し変わった。
「俺は、本当にこのままでいいのか……。あいつが幸せならこれでいい、と思ってしているが、自分は本当にこれでいいのか、今も不安になる」
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 993人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
どぽぽ２(プロフ) - 那生さん» ありがとうございます！！他の作品も応援して下さりありがとうございます^^*これからもよろしくお願いします！！ (2020年1月6日 11時) (
レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
那生 - 完結おめでとうございます!!!すごい面白いかったでござる!!!他の作品も頑張ってください!!応援しているでござる!!! (2020年1月6日 9時) (レス) id: 64fc749647 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ２(プロフ) - 名無しさん» アリガトウゴザイマス。 (2019年9月5日 21時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - カンケツオメデトウゴザイマス。 (2019年9月5日 21時) (レス) id: 4e31eec717 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ２(プロフ) - 四面楚歌さん» 面白いと言って貰える作品を作ることができて、嬉しいです！今まで読んでくださりありがとうございました！！！ (2019年9月2日 16時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
