リーダーの優しさ ページ9
雅紀side
自分で何を言ってるのかわからない。
こんなこと言ったって、リーダーを困らせるだけなのに…
なのに…
雅紀「…俺っ
怖くて…
みんなが俺を…」
涙が止まらなくて、自分で自分が嫌になった。
こんな俺だからいじめられたのに…
こんな弱いから俺は…
智「相葉ちゃん…」
ほら、リーダーだって困ってる…
せっかく友達になれたけど、こんなんじゃ俺、嫌われちゃう…
智「…怖かったんだね。」
リーダーは一言、そうとだけ言うと、俺の肩に手を置いた。
たったそれだけのことなのに、余計に涙が溢れた。
リーダーは何も言わず、ずっとそばに居てくれた。
暫くしてようやく、涙が乾いてきた。
雅紀「…ごめん。
俺なんでこんなに泣き虫なんだろ。」
俺はそう言って鼻をずびーっと啜る。
智「あはは〜
落ち着いた？」
リーダーは何も変わらず、優しい笑顔を見せてくれた。
雅紀「ごめんね。
突然こんな泣くなんてどうかしてるよ。」
俺は笑ってみせた。
でもリーダーは俺の顔を覗き込むように見る。
なんか目が合わせられなくて、思わず逸らした。
智「…別に突然泣いたっていいんじゃない？
普段急に泣きなくなることってあるじゃん？」
リーダーは俺の隣に座り、小さく笑った。
雅紀「リーダーも泣くことあるの？」
俺の問いかけにリーダーは「そりゃもう！」と言って
智「だってさ！
あの、〇〇の犬とか〇〇と子犬の物語とか、まじで泣けない？
俺ダメなんだよ…ああ言うの…」
なんだかいつもよりテンションを上げて言ってくれているような気がした。
俺はそんなリーダーを見てクスッと笑う。
そんな俺を見て、今度はリーダーが恥ずかしそうに笑った。
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作者名：haru | 作成日時：2020年8月11日 20時
