羨ましい ページ4
和也side
潤「…俺は別に勉強なんて「はーい！みんな！何からやる？」」
潤くんの声に被せるように、相葉さんはバカでかい声で言った。
相葉さんの家に来るのはこないだぶりだけど、あの時は少々立て込んでたから、
今日来て少しホッとした。
前と変わらない。
雅紀「あ！かーちゃん！見に来なくていいから！ちゃんとやるから！」
雅母「あはは(笑)
和くん、頼むよー！
あとでおやつ持ってくねー！」
俺は小さく頷く。
相葉さんのお母さんは相変わらずで、俺の事”和くん”って呼んでくれている。
相葉さんはお母さんによく似てる。
よく笑うし、明るいし。
彼のお父さんともよく、会っていた。
優しくて、運動が好きで、
相葉さんは、両親の良いところばかり受け継いでいて、
何度も羨ましいと思っていた。
翔「お前は、俺が見ててやるから
他は適当にやってていいぞー。」
潤「…それなら家でやればいいだろ？」
彼は未だにブツブツと言っている。
そんな彼を説得するかのように大野さんは言った。
智「まあまあそう言わずに〜
せっかく友達になったんだから〜
高校生らしいことやろうよ」
潤くんは彼の言葉に、渋々とペンを持った。
俺も左手でペンを持った。
仲間…か。
俺はどっちかって言うと、昔から友達は少なかった。
その理由は自分が嫌というほど一番よくわかってる。
悪い意味で正直だし、他人にも自分にも興味ないし、
性格悪いし。
でも、だからと言ってこの性格を直す気もないし、友達を作りたいとも思わない。
智「どうしたの？ニノ。」
あ、ペンが止まってた。
大野さんに顔を覗きこまれた。
和也「別に。
俺は現文が苦手なのー。」
雅紀「あひゃひゃ(笑)
相変わらずだな、ニノは！」
俺の言った言葉に、早速割り込んでくる。
翔「お前は黙ってこの問題を解けよ。」
翔さんに怒られ、「はーい」と縮こまる相葉さんを見て、クスッと笑う。
潤くんは意外と真面目に勉強に取り組んでいた。
すぐ「飽きたー」とか言いそうなのに。
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作者名：haru | 作成日時：2020年8月11日 20時
