KILLERS ～5人の殺し屋～Part7～ (ページ17)

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翔side

梶間のアジトに着いた。

心臓の鼓動が止まらない。

不安

焦り

怒り

緊張

恐怖

色々な感情が混ざって、今の自分に余裕がないことがわかった。

隣を見ると、智くんは真っ直ぐな目をしていた。

でも、拳は震えていた…。

翔「智…くん？」

智くんだって同じなんだ…。

実のお父さんを殺そうとしてるんだから…。

俺は智くんの拳を自分の手で包み込んだ。

智「っ…？」

智くんは驚いた表情で俺を見た。

翔「…何赤い顔してんの(笑)」

俺はいじわるっぽく言った。

智「赤くないもん…」

智くんの手は驚くほど冷たかった。

でも少しずつ温かくなるのがわかった。

大丈夫だ。

一人じゃない。

俺は大きく深呼吸をした。

翔「絶対助け出して、梶間を殺して

生きてここから出よう。」

智「うん。

また5人でね。」

短い会話だったけど、それだけ伝えられればそれでよかった。

生きてまた5人で…

俺たちは梶間のアジトへ足を踏み入れた。