【土方十四郎】きこえますか 2

相談3 ページ7

「あぁ、だいぶ遅くなっちまったけど」



「お疲れさん、隣いいか?」


トシの返事を待たずに座って注文をし
飯を待っていると



「近藤さん…」


ん？


「ちょいと見てもらいたいもんがあってよ」


テーブルに置かれているショッピング袋から
何かを取り出し始めた




「これユキに渡しても嫌がらねぇかな」



おれに見せたのは腹巻だった



「月のもの結構辛そうにしててよ」


ほおほお、ユキちゃんが…




「でも、
女からしたらこういうのセクハラになんだろ」


それで渡すか渡さないか悩んでるのか
トシにしては珍しく考え込んでるな


「うーん、
ユキちゃんは純粋に喜ぶんじゃないか？
そんなセクハラ！！って騒ぐ性格じゃないだろ」


よしおれがここで気合いを入れねば！！

喝を入れるためにトシの背中を叩く


「近藤さん痛てぇ…」

「大丈夫だトシ！もし使わなかったら、お妙さんに「それはダメだ」


「そこだけ判断早くない！？」



☆☆



そういえば…




『？これ何ですか?』


「腹あったかくするやつ
　それつけて寝ろ
　特に月ものの時！」



って念を押されたことがあった
そこを何故強調してるのか
分からなくて疑問に思ってたけど


こう言ううことだった…





「トシはちょっと、いや、すげー不器用だけど
　誰よりもユキちゃんのことを考えてるよ
　だから、嫌われてない
　深く考えちゃダメだぞ！いいな？」


そう言ってわしわしと私の頭を撫でた



「…」




土方さんの手とちょっとちがうな…

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