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白橋SIDE
私は女だから襲いたいって気持ちは理解できないけど、男の人は全員そう思っちゃうものなのかな。…偏見すぎる?
竜「他に色々あるけど…」
「例えば?」
竜「好きな奴で頭がいっぱいになって仕事に手がつかなかったり、他の女なんて気にも留めなくなる」
仕事に手がつかない?…じゃあ今日だって、仕事を終わらせずに来たんじゃ…。九井さん大丈夫かな…。
竜「…今何考えてた?」
「え?本当に仕事全部終わらせてきたのかなって…、九井さんに押し付けて…」
言い終わる前に口を塞がれた。…まさか、他の男の人の名前出したから嫉妬した?それぐらい許してほしいものだけど…。
竜「この時間は俺だけのことを考えろ。他の男で頭埋めんな」
竜胆さんはもう一度深く口付けをした。でもお風呂場の時みたいな乱暴なキスじゃない。優しくて溶けてしまいそうなぐらい熱いキス。
「んッ…、竜胆…さん…ッ…」
何分か経ち、ようやく竜胆さんの口が離れた。互いの舌を繋ぐ銀色の線はどちらのものかわからないほど混ざり合っている。
竜「唾液って甘いんだな…」
「ふ…ッ…、はぁっ…」
竜「あぁ〜、やっべ…」
今になって思う。こんなに体を許して大丈夫なんだろうかと、周りから見たら貞操のない女だって思われそう。というか、絶対思われる。でも…、本当に好きになった人とはこういうことしたくなるのが普通なんだよね。
まぁ、だから竜胆さんの感情は至って普通なんだろうけど。それをあまり抵抗せずに受け入れている私がおかしいんだと思う…。
「竜胆さんは…、どうして私を好きになったんですか?何処が好きとかは聞いたことあるんですけど、きっかけって知らないから」
竜「きっかけ…。元々兄ちゃんに惚れなかった女って印象で興味は持ってたけど、好きを自覚したのはパーティーの時だ」
パーティー?パーティーってあの時の?私ただ毒飲んで鶴蝶さんに運ばれただけなのに…。
竜「あの時、お前さ…俺に“早く戻ってきて”って言ったよな?」
「…そうですね、そう願ってはいましたが」
竜「俺が戻ってきた時の、お前のその…なんて言うか、安心した様な泣きそうな笑顔が…すっげー頭にこびりついてて…」
「…あぁ…。…ってそれだけですか?まさかの?」
竜「いや、他にも色々あるから!」
一生懸命弁明しようとしている竜胆さんが少し面白くて私はつい笑ってしまった。
…あれ。…今、私…少しだけ幸せだって感じた?
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時