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白橋SIDE
作業部屋に入って、私は大きく息をついた。
「あぁぁ…、何…あれ」
私の火傷痕が綺麗?舌を付けたくなるほど…?頭おかしいよ…、おかしいけど…。
「なんでこんな顔あっついの…」
早く冷まして仕事しないと、智也さんのタキシードもデザインして必要な生地頼まないといけないし。恋に現抜かしてる場合じゃない、今が頑張り時なんだ…。
よし、気持ち入れ替えてやろう。
「タキシード仕立てるの久しぶりだな…」
初めて仕立てたのは専門学校にいた時だった。全然上手くできなくて先生に怒られたのも今となっては良い記憶。今はもっと上手い、あの時と比べ物にならないぐらいにね。
私はiPadを取り出し、タキシードの絵を描き始めた。結構ガタイの良い人だったから少し値段は高めになっちゃうけど、多少は大丈夫だろう。描き終わったら型紙作って、必要な生地まとめて…、そしたら多分いい時間になるんじゃないかな。
あ、作業部屋のドアは鍵閉めてるから竜胆さんは絶対に入って来られない。…と思うけどね。あの人がピッキング上手くなければ大丈夫。
鍵の性能を信用して、私は作業を黙々と進めた。竜胆さんがドアを叩いても気づかないほど。
竜「Aー!」
「…!!」
私はドアの鍵を開けた。
「今何時だ…」
時計を見たら12時は既に回っていて、2時近くだった。
「寝てて良かったんですよ」
竜「まだイチャイチャしてねぇだろ」
「…お風呂場でやったことは入らないんですね」
私は作業部屋の電気を消して、リビングの方に戻った。
竜「あれ、A飯食った?」
「…食べてません」
忘れてた。…まぁ、お腹空いてないし朝ごはんは一応食べたし夜ぐらい抜いても何ともない。昼も食べてないか。いつものことだけど。
竜「食わなくて大丈夫か?」
「大丈夫です」
竜「じゃあ、ようやく…夜の授業出来るな」
竜胆さんは私を持ち上げてベッドに優しく投げた。…優しく投げたって何となく矛盾してるけど。痛くない程度に。
「先生、質問です」
竜「ん?」
「貴方が私に抱く好意がどんなものなのか…教えてください」
竜「…俺の中の好きでいいんだな?」
「はい」
竜「まずは…“独り占めしたい”ってのが大きいな、俺の中では。仕事だから我慢してる部分はあるけど、それでも他の男と話していたら嫉妬する。…それとやっぱり、男はみんなこう思う。“襲いたい”ってな」
なんだか…難しい。
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時