幼魚 ページ40
絡繰SIDE
悠仁と一緒に手合わせしてから一カ月…。
「神奈川で変死?俺と七海と悠仁で行くの?」
「そうそう、よろしくねー」
なーんか、嫌な予感。
しかも今回東京じゃないっていうのがね…。変死ぐらいなら七海だけで十分な気がするんだけど、なーんで俺も一緒に行かなければならないのか。まぁ…でも一応行ってやるか。
「ん、りょーかい」
俺は先に現場について、少しだけ調査をしていた。勿論、残穢も確認したよ。ちょっとびっくりしちゃったけどね…。
「…あいつがやったのか」
少し前一回会った…、あの人型呪霊。無為転変、あれなら確かに変死させることだって可能だ。というか変死させるための術式だろ、ほぼ。
少しして七海と悠仁が来た。
「よっ、最近悠仁と一緒になること多いね〜。成長が近くで見れて嬉しいよ」
「絡繰先生!」
「七海もわざわざお疲れ様」
「いえ」
無口で眉間に皺が寄っている。でもこれは昔から。昔の方がまだ明るかったけどね…、あの子が死んでから一回呪術界からいなくなってまた舞い戻ってきた。嬉しかったよ、七海みたいな強い人と一緒に戦えるんだから。
「七海、どこまで話した?」
「今回の仕業は呪霊だということまでです」
「そう、わかった。あ、屋上に呪霊いるから気を付けてね〜」
俺たちは建物内から出た。糸で繋がっていたからわかったけど…、あの呪霊たち真人にやられたのか?いつもの気配と違う…。
「ちょーっと任せた。…七海、少しいい?」
「何でしょう」
「あの呪霊たち…多分消えないから」
「どういう…」
「じゃ、よろしく〜」
俺は屋上から飛び降りて真人の残穢を追った。あの術式…もっと深く理解しておかないと危険だ。七海でも食らったらただじゃ済まされない、七海なら呪力で無意識に自分を守っているから死ぬまではないだろうけどそれでも絶対ヤバイ。
…あの時仕留められていたらな。
「…祓ったか」
真人よりもう一人の男の子の方が糸が繋ぎやすい。それを辿っていこう…。
「…いた」
姿は見えないけどこの下にいる…、高架下。…声も微かにだけど、もう少し強めに糸付けたら聞こえるかな。
「順平は人に“心”があると思う?」
「え…ないん……ですか?」
「ないよ」
ッ…!人に心が…ない?あの呪霊は何を言っているんだ。まるで…自分がすべて正しいみたいに、あの子を陥れようとしているだけか?
危険すぎるな。
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時