〃 ページ41
絡繰SIDE
真人は続ける。
「俺はこの世界で唯一魂の構造を理解してる。それに触れることで生物の形を変えているからね」
なーるほどね…、だから触れられた時奥まで手が伸びていた気がしたんだ。理解した。…それにしても、魂の構造か。…魂は人によって形が違うのは俺もわかってる。それに…、俺だって糸を繋げる時に心臓の奥…真人の言い方を真似すると魂、それの中枢を掴むようにしているから真人が言っていることは大体わかるんだよな。
「分かる？命に価値や重さなんてないんだよ。天地にとっての水の様に、命もただ廻るだけだ。それは俺も君も同じ、無意味で無価値。だからこそ、何をしてもいい。どう生きようと自由なんだ」
…まるで宗教みたいだ。順平も真剣に聞いている、傷ついた心にとっては救いの言葉だろう。
間違っていない。
輪廻転生という言葉があるように、命は廻るだけ。無意味で無価値は人の価値観によって変わるけど、どう生きようと自由だということは…ちょっと同感。
…やっぱり危険だ。綺麗に狂っている、俺と似たものを感じてしまう。
「俺は順平の全てを肯定するよ」
今までずっと異常なくらいに張っていた糸が…緩んだ。だからといって絡んでいる訳ではない。あんな言葉で…救われるなよ、順平。遊ばれているって気づけ。
殺される。
「あれ…、七海が来た？糸が繋がった…」
高架下…、向こうから来るな。真人の居場所を見つけ出したのか、なら俺も加勢しねーとな。あいつは特級だ、いくら七海だとはいえ一対一であいつに敵うとは到底思えない。もしかしたら今祓う気がないのかもしれないけど。
あ、悠仁はどこ行ったんだ？
「まさかこれ挟み撃ちにされた？」
「久しぶり。元気そうで何よりだ、真人」
「あれ、俺名前教えたっけ？」
「いーや、聞かなくてもわかる。人型の特級呪霊、術式は前一回食らったからもう理解した」
俺は七海のサポートに回った方がいいか？七海がサポートはあまり想像ができない、頭脳戦に見えてめっちゃ脳筋な戦い方だからな。
「なーなみっ、俺サポートに徹するから思う存分やっちゃっていーよ」
「…ありがとうございます」
俺に礼を言うと七海は真人に向かってすごい勢いで走っていった。さて、出しますか。
「“おいで”みんなで七海をサポートするよ」
十劃呪法。７：３で相手の弱点を無理やり作り出す、脳筋の七海にはとても良い術式だ。力任せに出来るからね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜！ありがとうございます！ (2022年4月30日 0時) (
レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです！更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：suffron* | 作成日時：2022年4月29日 15時
